ドイツ人がケチって本当?倹約・節約はドイツ人の美徳!?

ドイツの習慣・風習・イベント
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こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。

「ドイツ人ってケチ」って、どこかで聞いたことがありませんか?

な~んとなく、全世界で「ドイツ人のケチさ加減には定評がある」という認識があった私。

アメリカ人からもそう言われていたし、実際どうなのかなー?と思っていたけど、ドイツ企業で働いてみて、元ドイツ人上司の「コストカッター」ぶりには「確かに・・・」と納得してしまっていました(苦笑)

ドイツで暮らしている今、「ドイツ人ってケチなのか?」という疑問について考えてみようと思います。

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ドイツ人のデートはお金がかからないものばかり!やっぱりケチなの?

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ドイツ人と付き合う日本人女性から必ず聞くのが「デートは必ず割り勘」、「高級レストランへは行かない」、「散歩して終わりだった」、「公園デートばかり提案される」などなど、女子としてはあまり「キラーーん!」とならないデートコースばかりだったりします。

安いことに喜びを感じる国民!それが典型的なドイツ人である事には間違いないでしょう。

とは言え、個人差もあり、私と夫の場合は、結婚を意識し始めたころから割り勘は無くなりました。

また、義理両親は絶対に高いレストランへは行きませんが、はねうさ夫は世界中の色々なおいしいものを食べるのが大好きなので、時と場合によっては奮発します。

また、ドイツ人のファッションセンスの無さにも世界的定評?!があり、きっとそれも「フリーマーケットでいかに新品に見える靴や洋服をリーズナブルな”適正価格”で購入したか」と言うことが「自慢ポイント」だったりするので、ファッションセンスやら流行を取り入れているなんてことは、彼らには関係ないのです。

そして、ドイツ人女性もすっぴんの人が多いです。

ドイツ人の多くは、洋服にほとんどお金をかけることもなく、また、使い古した靴や洋服を気軽にリサイクルことのできる「kleidung container」と言われる大きなコンテナが道路に設置されているので、「もう着ないけど捨てるのは気が引ける」という洋服などを、このリサイクルのコンテナに入れることもできるのです。

ケチと言えば確かに一見ケチに見えることではありますが、「無駄なコストをかけずゴミを出さない」、「まだ使えるものはとことん使い果たす」精神が根強いのだと思います。

実際に、私がもし独身だったら絶対に買い替えているであろう家具などは、背面剥がれて仕切り棚もぶっ壊れているにもかかわらず、夫からは新しいモノを買って良いよサインがもらえません・・・苦笑

ドイツ人がお金をかけるモノ・コトとは

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「じゃあ、ドイツ人はそんなにお金を使わないんだったら、何にお金をかけているの?貯金しまくってるの?」と思う方もいることでしょう。

もちろん、堅実なドイツ人ですから、積極的に資産運用を行っている人も多いです。

とはいえ、私が考える、「ズバリ!ドイツ人はこれにおかけをかけているモノ」には、「家」と「車」があげられます。

ドイツの家は結構立派です。

お庭の手入れに関しても、景観を美しくし、犯罪率を下げるなどの理由から、ドイツの田舎や村によっては、お庭やエントランスの清掃・整備が義務付けられている地域もあるんだとか。

そして、やはりドイツを代表する高級車。

週末に車をピカピカに磨いたり、車のインテリアにハイテク装備をしたりする男性も多いです。

また、車でドイツ以外のヨーロッパの国にも旅行できるため、子供がいる方の場合は、旅費を節約するために車で家族旅行をするドイツ人も多いことから、速度制限なしで走れるドイツの高速道路・アウトバーンを快適に走れる良い車が欲しいと思う人も多いのだとか。

また、ドイツ人は旅行が大好き。

イマドキ、世界中を旅すると、必ずいるのが中国人とドイツ人です。

ドイツで就業した場合、普通に2週間や3週間の休暇を取れることが多く、無駄と思える残業もほぼ無しです。

休暇に、大好きなビーチでゴロゴロまったり過ごしたり、行ったことのない国で新しい体験をすることにお金をかけるのがドイツ人。

つまり、ドイツ人は「モノ」よりも体験や経験重視の「コト」を重んじる傾向が強いのだと思います。

常に新しいモノや過剰すぎるともいえるサービスが充満している日本も、少しはこの「ケチさ加減」を参考にしてもいいのではないでしょうか。

節約・倹約はドイツ人にとって当然の美徳中の美徳!

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世界でも定評のあるドイツ製品って多いですよね。

先ほど、車のことを書きましたが、憧れのドイツ車に始まり、工業製品やマシン、ロボットなどなど。

ドイツ人は、質素でありながらも機能的なものが好きであることは、間違いないと断言できます。

また、環境問題への取り組みも徹底しており、エコやリサイクルなど、「徹底的に無駄をなくす」ことにも、国民の関心が強いと言えるでしょう。

つまり「無駄」が嫌い。

いや、嫌いなんてものじゃなく、きっと大嫌い。

使えるものは徹底的に最後まで使う精神も根付いており、フリーマーケットが大好きなのもそういう事かしら?と思います。

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クオリティよりも、スピード感を重視、案件にかける時間に対しての結果は必ず求める(求められる)傾向があります。

例えば、スーパーのレジ。

日本のように、カゴからカゴへ店員さんが商品を移して会計したりせず、まるで競争か?!というくらいにやっかいなドイツスーパーでのお会計。

はねうさ夫は、「日本のスーパーは、非効率的で、人件費の無駄使いをしている」といつも非難しています。

また、私の義理両親は、絶対にタクシーを使いません。

何があっても、絶対にタクシーを使うことはありません。

例えば、友達の息子のガールフレンドにまで車でのお迎えを図々しく?!頼んでしまうくらい、交通費を節約したいのです。

また、日曜日にお店が開いておらず、ショッピングできないことに関して、私は少し物足りないと思っているのですが、彼らは「日曜日にお店が開いていない方が、買い物に行ったりしてお金を使わないから良い」と言うわけです。

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日本人なら、週末はショッピングを楽しんだり、新しい商業施設に行ったり、新しい家電をチェックしたり・・・と新しいモノ好きも多いと思うのですが、ドイツ人は流行りに流されたりもしないので、真っ先に売れるのもは安いモノから。そしてそれは古いモノだったりする・・・。

レストランの高評価も「値段が安くてボリューム満点だった」ということが評価されます((;゚Д゚))

安いコストでお腹いっぱいになる=効率的・・・という考え方なのかな?!

つまり、いかに無駄使いをしないで節約するか、また、倹約はドイツ人にとって「当然のこと」であり、倹約することは美徳であるとされているのです。

昔のドイツ人上司は、「ケチることは(節約すること)素晴らしいことであり、恥ずかしいことではない、むしろ称えるべきことだ」と答えていました。

ある意味、「ケチ」っていうのは、ドイツ人にとって誉め言葉であるとも言えるかもしれません。

ドイツ人は流行を追いかけない

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もちろん、流行、最先端のモノが大好きなドイツ人もいます。

でも、全体的に、何かがブームとか流行りとか、そういった大きな波が日本やアメリカに比べて低いと感じます。

個人的には、こういったことはドイツに住んでいて少し物足りないなあと感じるところなので、やはり自分は日本人だなと思います。

日本は「季節限定」、「新商品」、「モデルやセレブのXXが使ってる」などなど、コマーシャルや宣伝が多く、そういった最新・最先端のモノを使っていたり持っていたりするのが好きですし、それがカッコ良いとされる傾向にあると思います。

ドイツ人の中には「テレビを見ない(または家にない)=つまりコマーシャルを見ていない」という人もいますし、「新しいモノには大金がかかる」、「新しいものを買ったら古いものの処理に困る」などの理由から、あまり新しいモノを購入しない傾向にあります。

また、ドイツ人の「変人さ加減」は様々で、いろんな人がいて他人と自分が違うのは当たり前、完全個人主義だから他人が言うことは関係ない、と思っている人も多く、多少古いモデルの何かを持っていても、かっこ悪いとか変とか思わない(思われない)ことも、新品製品消費が少ない理由であるように感じます。

ですから、ドイツでは、めっちゃくちゃ古いモデルの車が走っていたり、未だにガラケーの人もいたり、部品を何度も取り替えて使っているマシンがあったり等と、古いモノが生活に溢れています。

ヒッピーもいまだに健全w

実際、はねうさ夫が何かを買う時は、「壊れた」「気づいたら使えなくなっていた」「足が痛くなった(から靴を買う)」などなどの理由で買い物に行きます。

まあ、これで、ごみの量も減らせますからね。

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ドイツ人が質素倹約なのは先人の知恵?

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世界中、どの国や地域を見ても、寒い地域に住む人たちの文明がいろんな意味で発展していることがうかがえると思います。

寒いから寒さや雨風をしのげる立派な家を建てる必要があったり、寒いからこそ農作物を育てることが難しく、創意工夫が必要だったとか、寒さをしのげる洋服や上着が必要だった・・などなど、世代を超えて厳しい自然環境に対応する知恵と知識の伝達が必要だったことでしょう。

日本の建築物に必ず取り入れられている最先端の免震技術は、地震国ならではの知恵と創意の集結だと考えれば、納得がいくはずです。

ドイツ人の始まりはゲルマン民族と言われていて、厳しい北ヨーロッパの自然環境の中で、家族がどのように生活していく必要があるのか?ということを考えると、衣食住は貧しかったと言われています。

寒くて長い冬に蓄えるために漬物やサラミ、ジャムなどの保存食が発展し、手作業で武器や木製製品を作るなどの技術が発達していきました。

そうでないと、飢え死に・・・寒さで凍え死ぬ・・・より良い生産性の道具がない・・・などの死活問題につながるからです。

こういった長いドイツの歴史の中で、「ご近所とは助け合って生活する」「無駄を省きながらも快適さを追求する」ことが、ドイツ人のDNAに組み込まれているのではないかと感じます。

ある意味ドイツ人は「人間であることに正直」

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ケチと倹約・節約は、全く違いますが、ある見方によっては紙一重です。

2016年の国際通貨基金によるGDP(国内総生産)の数値は、日本(第3位)はドイツ(第4位)より上位ですが、GDP per capita(1人あたりの生産最終財やサービスの価値を、購買力平価(PPP)を用いて計算し表したもの)では、ドイツ(第18位)は、日本(第27位)よりも断然上位にいます。

つまり、日本人の生産性は、ドイツ人よりかなり低いことがわかります。

最近、日本では「働き方改革」が進められているとニュースでは読みますが、令和になった10連休ゴールデンウィークの批判や、長時間労働・低賃金など、働く人の立場ではなく、利用者やお客として個人の都合ばかりを考えていて、働いている人の休む権利については考えられていないのが現実かと思います。

ドイツ人は、働きすぎることを良いと思っていません。(実際、はねうさ夫はあまり働きませんw)

アーリーリタイヤ―(早期退職)してのんびり庭いじりしたり、旅行に行ったりして余生を楽しみたい人が多いのです。

確かに、「ちょっとケチすぎない?!」って思うこともありますが、決して高給取りでなくても、散歩して自然を満喫しつつ、余暇を愛する家族や恋人・友達と楽しみ、家をきちんと整頓して、快適な暮らしをするドイツ人たち。

こういった、小さなことでも幸せに感じ、その質素なドイツ人の「人間臭い」暮らしを、日本人も少し見直してみてもいいのではないでしょうか。

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