ベルギー・アントワープのダイヤモンド博物館「DIVA」に行ってきた

Art/ Museum
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こんにちは!はねうさぎです(@haneusagi_com)です。

3か月以上もの日本一時帰国を経て、ドイツへ戻ってきました。

父の事は心配ですが、はねうさ夫を3か月以上放置していたので、彼の要望通り自家用車で隣国を小旅行することになりました。

こんな時に旅行なんて・・・という気持ちも無くはないのですが、家にいても悪い事ばかり考えてしまうし、「人生は一度しかなく元気なうちに自分がしたいことをするべきだ」という気持ちがより強くなったのも、一時的に父の介助をした経験からだと思います。

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さて、話を戻して、今回は世界中の多くの方が目を輝かせるダイヤモンドについてです。

ブリュッセルに次ぐベルギー第二の都市・アントワープ(またはアントウェルペン)の一大産業のひとつとしてダイヤモンドがあります。

「アントワープと言えば世界のダイヤモンドの一大取引所」と名高く、その歴史は古く、近代では、第二次世界大戦以降、市内のユダヤ人コミュニティ出身の各家族がダイヤ取引業界を一手に取り仕切ったことにあります。

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ダイヤモンド・ジュエリー・シルバーのミュージアム「DIVA」アントワープのダイヤモンド博物館

®frederikbeyens_DIVA

アントワープのダイヤモンド博物館「DIVA」は、2018年にオープンしたばかりのダイヤモンド博物館です。

ダイヤモンドだけでなく、ジュエリー、ファッション、銀製品などのコレクションがあります。

2018年ということで、展示もモダンな感じでしたし、館内も新しかったです。

ベルギーのアントワープは、世界的にダイヤモンドの取引や研磨などで有名で、550年間とも言われるアントワープでのダイヤモンドやジュエリーの歴史をじっくりと見ることのできる博物館です。

かつてはアントワープ中央駅近くにダイヤモンド博物館と言うものがあったそうですが、2012年に閉館し、この「DIVA」が新たにオープンしました。

館内に足を踏み入れると、アントワープのダイヤモンドと金細工の豊かな歴史を辿ることのできる展示内容になっており、高級品の取引と消費、そしてそれらの製造に関わる技術について学ぶこともできます。

現在ではコンピューターなどのテクノロジーを用いたカットや細工の趣味レーションができますし、最新マシンにより技術的に可能になった事もあるはずですが、そのようなものが存在していなかった時代にダイヤモンドやジュエリーを加工する際に使用していた沢山のツールの展示や、ダイヤモンドの原石からダイヤの指輪になるまでの工程をビデオで見ることができ、とても興味深かったです。

「DIVA」は、アントワープの活気ある商業地区の中心部に位置しているので、わかりやすい立地でアクセスしもやすいです。

エキゾチックな贅沢品、その背景にある製造者と技術、アントワープが世界のダイヤモンドの中心地であること、ダイヤモンドを取り巻く倫理的問題、本物と偽物の見分け方、そして何よりもコレクションの美しさに浸ってみましょう。

※注意:展示には日本語はありません(英語、オランダ語、フランス語、ドイツ語が分かると理解が深まります)

アントワープとダイヤモンド取引の歴史について

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「なぜベルギーのアントワープがダイヤモンドの取引で有名なの?」と思う方もいる事でしょう。

ベルギーといえば、チョコレートやワッフルなどのスイーツに、ベルギービール、または「フランダースの犬」を思い浮かべるという人が多いことでしょう。

では、なぜ現在のベルギー・アントワープがダイヤモンドで有名となったのでしょうか?

ダイヤモンドといえば世界で最も硬い石として知られています。

ですから、ダイヤモンドを研磨することはとても難しく時間のかかるもので、古代、インドなどの国ではたくさんのダイヤモンドが産出されていたと考えられているそうです。

そのダイヤモンドの原石を研磨するためにインド人は、木の円盤をゆっくり回転させ、少しずつ少しずつダイヤモンドを磨いていたといいます。

ところが、15世紀にベルギーの職人ベルケムという人物が「ダイヤモンドをダイヤモンドで磨く」という研磨技術を考案しました。

「ダイヤモンドは固いから、その固いダイヤモンドをダイヤモンドで磨く」という事は、聞いたことがある方も多い事でしょう。

そのテクニックを考案したのがベルギー人だったのですね。

ダイヤモンドの研磨技術は特殊性があり、それ以降、ベルギーの職人の間では、ダイヤモンドの研磨方法が秘伝の技として受け継がれていきます。

そして、なんと驚くことに、世界のダイヤモンド原石の85%が年間にこのアントワープ地区を通過し、2011年の業界の売上高は560億ドルだったとのこと。(こちらの記事参照

ダイヤモンド産業はアントワープから消えることはなく、第二次世界大戦以降、アントワープのダイヤモンド取引のほとんどは、ユダヤ人コミュニティの家族が中心となっていましたが、ここ20年はインド人やアルメニア人などの取引業者が重要性を増しているということです。

確かに、アントワープには大きなユダヤ人コミュニティがあるようで、街を歩いているとあの独特なファッションと帽子、髪型の男性達と多くすれ違いました。

DIVAではダイヤモンド以外の素晴らしい装飾品や銀細工の展示も

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アントワープのダイヤモンド博物館「DIVA」では、ダイヤモンドを使った作品、歴史、加工のテクニックなどの展示は勿論ですが、金・銀細工やジュエリーの作品もたくさん展示されています。

中でも「The Wunderkammer」と呼ばれる銀細工や貴族たちの調度品などのコレクションは圧巻です。

アンティークで素敵な蓄音機も ©haneusagi.com

「The Wunderkammer」とは、珍品・希少品の棚という意味で、それを現代風にアレンジした棚にコレクションをこの部屋いっぱいに展示しています。

中国や日本からの貴重な美術品や陶器もコレクションに含まれており、珍品のコレクションを展示する部屋を現代風にアレンジしたこの部屋では、世界中のあらゆる場所から集められた品々が収められています。

繊細な細工のジュエリーケース ©haneusagi.com

17世紀中頃まで、アントワープは芸術品や高級品の生産と流通において主導的な役割を果たしており、17世紀半ばまで、アントワープは芸術品や高級品の生産と流通をリードしていました。

銀器、宝石、宝石はもちろんの事、ココナッツ、貝殻、珊瑚などのエキゾチックな工芸品は、非常に人気があったんですね。

ですから、銀食器や銀細工、アンティークがお好きな方も、DIVAの展示は必見です。

アントワープダイヤモンド博物館「DIVA」への行き方と注意点

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ダイヤモンド博物館「DIVA」は、アントワープ市庁舎があるマルクト広場の裏側(川側)に位置しており、フランダースの犬で有名な聖母大聖堂から歩いてすぐの歴史的な素敵な建物の中に入っています。

街の中心部に位置していますので、アクセスしやすいです。

【アントワープダイヤモンド博物館DIVAの基本情報】

DIVA, museum voor diamant, juwelen en zilver (DIVA, Antwerp Home of Diamonds)

住所:Suikerrui 17-19
B-2000 Antwerp

地図アプリで場所を見る

営業時間:10.00-18.00
水曜日休館
最終入場時間:17.00

休業日:12月25日、1月1日

12月24日は特別開館日です。
12月24日:10:00~14:00
12月31日:10:00~14:00

料金:DIVAコレクション:大人12ユーロ

【注意点】
コロナウイルス感染症対策で、現在は入場人数や時間に制限があります。そのため、オンラインで事前にチケット購入をお勧めしますが、直接行っても入場枠があればカウンターで直接購入することもできます。

また、料金は展示会やワークショップ、曜日などで異なります。

詳しくは、DIVAホームページや、こちらでご確認ください。

私達は、オンラインで行く時間帯の事前予約をしました。

予約をすると、Eメールアドレスにバーコード付きのオンラインチケットが送られてくるので、入場の際にカウンターで伝えると、各階での入場の際にバーコードをスキャンするように言われました。

バーコードをリーダーにかざすとドアが自動的に開く仕組みになっていました。

電車、トラム、バスでのアクセス

Suikerruiは、Grote MarktとGroenplaatsの近くにあります。

トラムやバスで簡単に行くことができます。最新の情報は www.delijn.be をご覧ください。

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