コロナに怯える両親との対面!2020年一時帰国「特殊な状況化での普通のありがたさ」を実感

Japan
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こんにちは!はねうさぎです(@haneusagi_com)です。

海外在住日本人にとって、コロナ禍での日本一時帰国での足かせとなっていることがいくつかあると思います。

1)空港から宿泊場所や自宅までの移動手段(公共交通機関の使用不可)

2)14日間の自宅待機

3)家族や友人が怖がって会ってくれない

大きく分けると上記がトップ3と言って良いのではないでしょうか。

1)は、お金を払えば物理的に可能ですし、2)は、ご自宅の場合は問題ないでしょう。もちろんホテルに14日間待機してその後も日本を満喫するとなると滞在費もキビシイですが、私のように助けてくれる友人がいてラッキーな場合や、これまた物理的にはお金で解決できる問題です。

でも、3)は、人間相手なので厄介です。

私の友人の場合は、「両親が田舎に住んでいるから周囲の目が気になるらしい」、「日本の報道を見ると、県をまたいだ移動ですら嫌がらせを受けたりしていると聞くので、海外からと言ったら周囲の反応が怖い」などと聞いていたのですが、私の両親はあまり人の目は気にしない人たちなので大丈夫かな?とたかを括っていました。

母親に一時帰国を相談した時の拒否反応に絶句してしまった自分・・・。

実の娘なのに自分自身を完全否定されているような、家族から阻害された気分になり、とても悲しくて、はねうさ夫にさえ数週間この事を話すことができませんでした。

「そうか・・・、仮に一時帰国しても、実家へはいけない可能性があり、さらに両親に会う事さえもできないんだな・・・」と覚悟しました。

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家族に言わずに日本へやってきた!2020年の一時帰国

母親曰く、父親が非常にコロナを警戒しており、家族にも不要不急の外出をしないようにと周知しているから、海外から娘が帰ってくるなんて言えない、との事でした。

「そうかあ~、実家へは行けそうもないな」と思いました。

確かにドイツ人と結婚し、日本を離れることになったのは、(本当に行きたいかどうかは別の話として)自分の決断ではあったので、「親の死に目には会えないかもしれない」とか「何かあったらすぐには会えないな」とは頭では分かっているものの、実際にこの事態になって色々と考えたり、思うところもあったりして、モヤモヤしている自分がいました。

1回目のドイツのロックダウンの時に、母親へ「こんな状況で日本に帰れない状況だから、健康には気を付けてね!」と念押ししていました。

そんな中、SNSで「父親が急に事故で亡くなってしまって葬儀に出席するべきか悩む」と書いている方や、「介護が必要な両親のために頻繁に日本に帰っていたけど今はどうしたらいいかわからない」等という投稿を見て、とても心が痛みました。

もし自分がその立場だったら、どうするだろうか?

自分はそれで納得できる人生だといえるのか?

もし、コロナの収束が長引いて両親にこのまま会えず、何かあったら自分はどう思うのか?

ぐるぐると何度も考えました。

ぶっちゃけ、私の家族の仲と言い、家族愛と言い、はねうさ夫の家族と比べたら、まったく比べ物にならないくらい絆も愛情も薄いとは思うのだけれど、やはり何年も自分の家族に会えないというのは嫌だな、と思ったのです。

実は、数年前に母が交通事故にあって救急車で運ばれたことがありました。

事故の後土手から畑に落ち、乗っていた新車は廃車になるほどのダメージでしたが、運よく複雑骨折して何度か手術しリハビリした後、退院することができ、命に別状はなかったのが幸いでした。

そして、その時に母が言った事を今でも覚えています。

「人間いつ死ぬかわからないから、自分の好きな事を一生懸命やった方が良いよ」

今まで、私が大好きな海外旅行へ行く時にいつも「旅行にお金ばかり使って・・・貯金しなさい」とか「趣味もいいけど、早くいい相手を見つけて(結婚して)欲しい」とかブーブー言われていたのですが、人間ってこうも変わるものですね!(笑)

だから私は決意しました。

「どうせ会えないかもしれないから、両親には黙って1人で日本へ行こう」と。

日本に到着してみたら意外なメッセージが!母との会合大作戦

成田空港に到着し、コロナテストを受けて陰性だった話は前回書きました

友人宅に到着し、日本に無事到着したこと、空港検疫のコロナテストで陰性だったこと、この後14日間の自粛生活になることを母親にメッセージしました。

また、「会えないかもしれないと思ったけど、皆にお土産買ってきたから宅急便で送ります」と言うと、

「お父さんには内緒にしていますが、XXXXのあたりのホテルに一泊か二泊して、お母さんとだけ会うようにしたらどうでしょうか。買い物とか、お米とかいっぱいいるものを買っていったらいいとおもいますが、どうでしょうか」

とメッセージが来ました。(原文そのまま)

続けて、

「やっぱり田舎は気にするんだよね。特にお父さんは毎日県内で何人感染者が出たとか言っているから、はねうさぎが来ると言ったら何を言われるかわからないから今回はひっそりしていた方が良いと思います。」

なるほど・・・。

両親がそう思うなら、しょうがないけど、とりあえず、母親とは会えそうだと思うと嬉しかったです。

実は、日本一時帰国を決めてから、報道されていること以外の客観的なデータや内容、色々な専門家のコメント、そして何より母自身が、人間いつ死ぬかわからないから好きなことをしたほうがいい、と言った事を頻繁にメッセージしていました。

おそらく、空港できちんとテストして陰性だったことと、自粛期間に毎日体温を測っていて問題なかった事が大きかったと思いますが、私の渾身の訴え?!も少しは母親の考えが変わるきっかけになったかなと思っています。

弾丸顔合わせ大作戦!なんと父親にも会うことができた

海外にお住まいの方で、日本にいる家族や友人から「救援物資」を送ってもらっている方は多いと思います。

私の場合はそれがかないません。

アメリカに住んでいた時に、両親から物を送ってもらえるように、伝票も自分で全部用意して、「こちらがお願いしたらモノと伝票を郵便局に持って行くだけだからね」と言いましたが、両親は断固として仕送りはしませんでした。

ですので、私の両親にとっては、インヴォイスが必要なドイツなどは、もう未知の世界を超えています。

今年、一度だけ親しい友人にお願いして、本を1冊だけ送ってもらったことがあるのですが、お金のやり取りが微妙だし、友人も忙しいのでお願いするのは悪いなあという気持ちです。

なので、私は日本一時帰国の時は、一年分の買い物をしてドイツへ戻ります。

人に気兼ねなく、好きなものを好きなだけ買うのは楽しいですよねw

特に食品や調味料が多いですが、日本の可愛い雑貨や食器、自分のサイズに合う洋服や靴も買っちゃいます。

友人たちは「なぜそこまで?!」と驚きますが、私には救援物資を送ってくれる人がいませんから自分ですべてやるしかないのです。

私にとって、一時帰国は1年間で最大の楽しみであるイベントです。これは誰にも奪われたくない、お金には代えられない重要な時間なのです。

さて、話を戻しますと、買い物が終わり夕方になったころ、母が「あそこに行けば、もしかしてお父さんに会えるかもしれないよ・・・?」と言い始めたのです。

あそことは・・・?それは、何とパチンコ屋さん!

両親はすでにリタイアしていますが、父は自分でモノを売る仕事を細々としており、仕事が終わると大好きなそのお店へ行くようなのです(苦笑)

「え?お父さん、コロナめちゃ怖がってるんじゃないの??そんな換気が悪く『密』な場所に行くって・・・なんか矛盾してない??!」

とってもとってもお恥ずかしい話ではありますが、父は若い頃から大のパチンコ好きでして・・・そのせいで、母はデートにパチンコ、私は小さいころからパチンコ屋で遊ぶという・・・苦笑

まだ私が独身の頃は、新年の運試しと言い訳して「新年初パチ」と言って3人でパチンコ屋へ出かけたこともありました(笑)

まあ、ゲーム感覚?大人のゲーセン?!みたいな感じなのでしょうか・・・父親は、数字の統計とか割合とかそういうのを分析する癖があり、現代のパチンコ台には過去数日間(数か月間?)の情報をマシンで調べる機能が付いているのを分析するのが楽しい模様。

そして父親に付き合わされる私たち家族・・・苦笑

母親曰く、最近父親が行くパチンコ屋さんがあるとのことで、そこまで車で移動しました。

「ん~いつもこの辺に車泊まってるんだけどな~、あ、今日はあっちに止めてある」と母。

おいおい、そんなことまで知り尽くしているのか?!この夫婦って一体・・・汗

母親の頭の中の計画では、母が父親に事情を話し、パチンコ屋から連れ出し、その間私は駐車場で待っていて、駐車場で「密」をさけてご対面!というシナリオが描かれていました。

ただ、私、トイレに行きたくなってしまい、母親と一緒にパチンコ屋さんへ入ってトイレに行きました。

ついでに、母と一緒に各レーンごとに父親を捜していると・・・なんだか光り輝く台の前にそれらしき人が座っています。

「あれ、お父さんじゃない?」と私が言うと「あ、ほんとだ。よくわかったね!(笑)」

と言って母がずんずん進んでいくのですが、なんとな~く、私も母について歩いていきました。

どうやら、母親は私がついて歩いていった事を知らかなったようで・・・母が父に説明中に、父親が「はねうさぎじゃん?」となり・・・母が「え?!(なぜ後ろにいる?!)」となって、ご対面しました。

「コロナ検査で大丈夫だったから来たんだよ、お正月に来れないから」と母が説明したらしいです。

マスクで表情はあまりわかりませんでしたが、特にびっくりしているような様子も怒っている様子もなく普通でした(笑)

話によると、「600円でかかって42連チャン!機械が大爆発したからこの後続けようかどうか迷っていた」(時に私たちが来た)という事らしく、父はかなりご機嫌なのでした・・・(笑)

いや~~~、タイミング良すぎでした!

その後、3人で駐車場へ移動し、少し話して父は家に帰っていきました。

コロナを心配してるんじゃなかったのか?!!!・・・謎すぎる。

そして、パチンコで勝っていたので少しだけお小遣いももらっちゃいました(笑)なんてラッキーな!

ちなみに私を小さい頃「うさ」と呼んでいたのは父です(笑)

偶然に偶然って重なるモノ?ラッキーパンチ3連続

父から「夕食はどうするのか?」と聞かれた時に「うちで食べればいいのでは?」という提案を貰ったのですが(と、いうかそれなら実家に行っても良かったんじゃ・・・?)、母が何も準備してないということで、父は自宅で見たいスポーツ番組があるからと帰っていき、母と一緒に地元料理のおいしいという評判のお店へ食事に行きました。

母は、コロナになってから父が外出に関してとても厳しかったので(しかし自分はパチンコ!何故だ?)、とても久しぶりにお店で生ビールを飲んだと言って喜んでいました。

翌朝またホテルに迎えに来ると言ってお店からは代行ドライバーを頼んで帰っていきました。

翌朝はあいにくの雨でしたが、地元のパワースポットでもあるある神社へお参りに行くことにしました。

お参りをして、お札を買い、おみくじも引いて、少し境内を歩いてまわりました。

あるお店を見ていると、母に一本の電話がかかってきました。

偶然なのですが、弟からの電話でした。

「こんにちは~元気?」と話すと「だれ?」と弟。

「皆に言わずにこっそり来たよ~」と話すと、空港から直行したと勘違いした彼は、いきなり「え?なんでいるの?!自粛は?こういうヤツがいるから感染が・・・!」と話始め、「検査は陰性だったし、自粛期間はとっくに終わったから来たんだよ」と説明すると「はねうさ夫は?」と質問されました。

私の弟は、はねうさ夫が大好きで、はねうさ夫も私の家族の仲では私の弟と話が合うようで、2人とても仲がいいのです。

ですので、夫が来ているのかどうか気になったみたいですが、今回は夫は来ていないことを話し、会いたがっていたこと、年末年始は日本に来れないから前倒しで私が1人で来たことを説明しました。

弟も「あー・・・、まあ、こんな状況だしそうだよね、仕方ないよね」と若干残念な様子でした。

予定していなかった事が次々と起こりましたが、結果的に身近な家族と少しでも話す事ができて良かったです。

それにしても、「なんでスカイプやZoomで話さないの?」と思うかもしれませんが・・・弟も父親もスマホを持っておらず、めちゃくちゃローテク(low-tec)な家族だからです!(笑)

大切な人たちに会える事の喜びと大切さを実感した一時帰国

今まで、日本へ一時帰国する事の最大の喜びは、日本の美味しいものを食べる事だったり、温泉を楽しむ事だったり、友人に会う事だったりでした。

そして、今回もそのつもりで日本へ一時帰国しましたが、なんだか気分が違います。

日本への一時帰国の楽しみは沢山ありますが、今回は、大切な人たち皆に会える事とある程度普通の生活を送れることが、一番自分にとってはインパクトがありました。

美味しいご飯よりも、家族や友人、ビジネスでお世話になっている方に会えたことへの満足度がとても大きかったです。

日本にいる方にはわかりにくいと思いますが、ドイツおよび欧州の生活は、もう「普通」ではないし、とっても変な雰囲気があるし、現在は2回目のロックダウン中で、住んでいる人々のメンタルも心配です。

はねうさ夫のチェス友はコロナで自殺しました。

日本にいる友達で、かなり慎重派の人もいますが、それはね、完全なロックダウンや政府からの強制的な行動規制を経験しておらず、一定の収入があるから言える事であって、「今はもうニューノーマルな生活があるんだから、これからはそれで!」と言われても、人々はニューノーマルな生活は望んでいないし、精神的に参ってきている人が増えています。(ドイツもこれからはニューノーマルな生活、とは言ってますが、ドイツの田舎に住んでいる人々にはちょっとね・・・)

ロックダウンは、日本で言っている「自粛要請」とは全く、全く違います。

国によっては外出禁止の時間が決められていたり、外から来た者は手首にGPSをつけられて管理されている国もあります。義理妹が住んでいる国の以前のロックダウンは、スーパーに買い物に行ける時間まで地域ごとに区切られて限定されていました。

日本は、ほぼ全員がマスク姿ではあるものの、お店もレストランもカフェもジムも温泉もマッサージも開いていて、自分の意思で自分の自由な「普通の生活」を送る事ができます。

「普通の生活」って良いよ!

皆で楽しく会えるって良いよ!

ああ・・・だからドイツへは正直戻りたくないです><(苦笑)

日本滞在もあともう少しですが、両親にはいつまでも健康に長生きしてほしいし、次はコソコソせずに皆と楽しく会える事を願っています。

今年は、自分も含め、世界中の多くに人にとって大変な一年になったと思いますが、考え方次第では、こんな渦中に生きていることってスゴイ!と思いながら踏ん張って行こうと思います。

今回は家族の事情も踏まえつつ、なんだかとりとめもないことを書いてしまいましたが、残りの日本滞在、気をつけながら楽しむぞー!

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