こんにちは!はねうさぎです。
11月1日が祝日だったのを受けて、ドイツ語学校もお休みに入っていたため、車でインスブルックまで行ってきました。(もちろん、はねうさ夫運転)
オーストリアは、ウィーンとザルツブルクには行ったことがあるものの、インスブルックは初めて。
はねうさ夫がチェスのトーナメントに参加するということで、彼は毎年インスブルックまで行っているようなのですが、私にとっては初めての街なので、街の中心地に宿泊して超特急で主要の場所を観光することにしました。
2泊しかできませんでしたが、インスブルックのハイライトをお伝えしたいと思います。
交易上の中継都市として重要な役割を果たしたチロル州の州都
インスブルックというと個人的にひらめくのは冬季オリンピックです。
インスブルックは、ウィンタースポーツの地として世界的に知られており、1964年と1976年に冬季オリンピックを開催したことでも知られています。
また、インスブルックはチロル州というオーストリアの一つの州の州都で、2016年の統計で人口は13万人を超えているオーストリアで5番目に大きな都市。
チロルというとスイスなんかのイメージがあるのですが、チロルの歴史は古く、中石器時代にすでに人が住んでいたことが確認されています。
また、地理的な理由からか、ローマ帝国、ハプスブルク家、ドイツやイタリア等の支配下に置かれた歴史があり(実際に第二次世界大戦後にチロルと呼ばれる地域はオーストリア側(北チロル、東チロル)とイタリア側(南チロル)に分裂されています)、現在でもドイツとイタリアを結ぶ重要な拠点として一年中賑わっています。
勝手なイメージですが、ハプスブルク家の影響があった地域は、デザートを含む食事全般が洗練されており、また芸術に財を費やしたという見解があるので洗練された素敵な街であることが多いように思います。
そして、インスブルックもその印象を受けました。
街自体はさほど大きくないのですが、新旧のデザインや建物、レストランなどが立ち並び、また、アルプスのおひざ元と言うことで大自然を肌で感じることのできる素敵な町でした。
春から秋にかけてはハイキングやトレッキングも楽しめると思いますし、冬はもちろんスキーやスノーボードも楽しめます。
私が行った週末は、マウンテンバイクのイベントも開催されており、ケーブルカーにはマウンテンバイクで乗車する若者たちも見かけました。
出窓が特徴的なインスブルックの街並み
インスブルックの見どころ
見所は意外と沢山あります。私がいけなかったところも含めて、「オーストリア政府観光局公式ガイド」から抜粋しますと、以下が見所です。
〇黄金の小屋根
旧市街の中心、騎士の馬上槍試合など広場でのイベントを楽しむため、マクシミリアン1世が建設させたロジェで、金箔を施した2657枚の銅板が屋根を飾ります。
〇市の塔
高さ57mの展望台から、市街とアルプスのパノラマを楽しむことができます。
〇王宮教会
1553〜63年、皇帝フェルディナンド1世の下で建設された。ルネサンス・オルガンは、世界で最も名高い5つのオルガンのひとつに数えられます。
〇王宮
1460年頃、チロルの領主であったジークムント太公と、ハプスブルク皇帝マクシミリアン1世の下で後期ゴシックのスタイルで建設されました。
1754年~73年にマリア・テレジアによってバロック様式に改築されたためミニシェーンブルンの味わいを持っています。その時期に豪華な大広間、礼拝堂、サロンなどが増築されました。
1765年にはレオポルド2世とマリア・ルドヴィカの婚礼が行われました。
〇ドーム(聖ヤコブ寺院)
チロルの重要なバロック教会のひとつで、フレスコ画と飾り漆喰、中央祭壇にはルーカス・クラナハの聖母像が見られます。
〇マリア・テレジア通り
女帝マリア・テレジアに因んで名づけられた、豪華なショッピングストリートであるマリア・テレジア通りは、南は凱旋門から北は旧市街まで続いています。
聖アンナ記念柱を視界に入れながら見るノルトケッテの山々と旧市街方面を見る眺めは、他にはない素晴らしいものです。
〇聖アンナの記念柱
スペイン継承戦争の折り侵入したバイエルン軍が聖アンナの日に撤退したのを記念して建てられたもの。
背後にノルトケッテがそびえる景観は印象的で、世界的に知られています。
〇凱旋門
皇帝レオポルト2世の婚礼を記念して1774年に建てられました。
〇アンブラス城
緑豊かな丘の中腹にある城は11世紀に起源し、フェルディナンド2世がルネサンス様式で改築・拡張しました。美術品のほか珍品・逸品を集めたコレクションの数々が展示されています。
〇アルペン動物園
アルプス地方に生息する動物を自然状態に近い環境で飼育するユニークな動物園。
〇チロル州立劇場
オペラ、コンサート、ミュージカルなど、7・8月を除き音楽会が催されています。
インスブルックのイベントの検索はこちらからどうぞ。
〇インスブルックBar 360
インスブルックの市庁舎の上階にあるカフェ・バーは、360度ガラス張りで雄大なチロルアルプスのパノラマが楽しめるカフェ・バー。
詳しくは→ www.rathausgalerien.at
インスブルックBar360でお茶やワインでも飲みながらまったりと
ケーブルカーで絶景のアルプスのパノラマを堪能できる
インスブルックにはいくつかのケーブルカーがあり、様々な角度からインスブルックの市街を見下ろすことができます。
運よく到着した翌日は天気が良かったので、ケーブルカーに乗って山の中腹まで行ってみることにしました。
私が乗ったケーブルカーのルートは、Congres Center付近の駅(乗り場)からInnsbrucker Nordkettenbahnenで標高1905メートル地点のSkyline Parkまで。
黄金の小屋根からは徒歩約5分です。
くわしくはこちらをご参考に。
インスブルックカードがあれば、1回分の往復乗車は無料になりますが、私はカードを購入していなかったので自費清算。
途中のHungerburgまで片道5ユーロほどプラスSkyline Parkまでの往復ケーブルカーはナント28ユーロだったので、絶対にインスブルックカードを購入することをお勧めします!
〇インスブルックカードについて(2017年度)
24時間 39ユーロ
48時間 48ユーロ
72時間 55ユーロ
※子ども(6〜15才) 50 % 割引
くわしくはこちらからどうぞ。
1つ目のケーブルカー(一見電車のようなのですが)を降りたところでは標高860メートル。
終わりかけの紅葉とインスブルックの街並みが何ともきれいでしたが、その上まで行ってみることにしました。
28ユーロは若干高いと思いましたが、天気も良かったし思い切りました。
でも、この決断が正解でした!
ケーブルカーのゴンドラがどんどん上に上がっていくにつれて雪景色に変わっていき、Skyline Parkには雪が!!
インスブルックの街はまだ若干秋の気配だし、遠くの景色も緑色の農地が広がっているので、雪山と平地の街並みのコントラストが何とも美しかったです!
標高が高いのを覚悟していたので、真冬用のマフラー2枚をぐるぐる巻きにして、手袋とユニクロヒートテックの帽子を持っていって大正解でした!
ケーブルカー乗り場から出るとカフェがあり、絶景を眺めながらビールやコーヒーを飲んでいる人もいましたが、そこからいくつかのハイキングコースがあり、私は展望デッキのように突き出している場所まで行ってみることにしました。
運よく風も無かったので恐怖感は無かったですが、高所恐怖症の方は展望デッキには絶対に行かないように!
久しぶりの雪に感動し、それと同時になんだか子供に戻ったような気持ちになり(そう、私は雪国出身さ~!)
ひとりではしゃいでいました。
街からそんなに離れていないのに大自然を感じることのできるインスブルックは、何とも言えない魅力にあふれています。
インスブルックに行ったら、街歩きも良いですが、天候を見て市街を一望できるスポットに行ってみることをお勧めします。
眺めも気分も最高です!
また、私は行けなかったのですが、私がケーブルカーで行った連峰とは逆サイドに、ベルクイーゼル・スキージャンプ台があり、そこへもインスブルックカードで無料で行くことができるようです。
ジャンプ台は高台にあるため、観光地を巡る乗り降り自由の観光バスSightseerを利用するのが便利。
バス、ジャンプ台への入場ともにインスブルックカードが使えますので、やはりインスブルックに到着したらまず始めにインスブルックカードを購入しましょう!
天候によると思いますが、ジャンプ台の上からはインスブルックの街並みや背後のノルトケッテの山並みが、反対側からはパッチャーコーフェルがきれいに見えるそうです。
帰りは下り坂を歩いて路面電車を利用しても良いかもしれません。
スワロフスキー・クリスタルワールド
オーストリアと言えば、ダニエル・スワロフスキーが創業した、クリスタル・ガラスモチーフで国際的に有名な「スワロフスキー」の本拠地をしても知られています。
スワロフスキーは、ヴェルサイユ宮殿やオペラ劇場のシャンデリアパーツなども手がけ、その名を知らない人はいないでしょう。
インスブルックから車で20分ほどのWattens(ヴァッテンス)いう小さな町にスワロフスキー・クリスタルワールド(Swarovski Kristallwelten)があり、インスブルックからシャトルバスが出ています。
このシャトルバスもインスブルックカードがあれば無料で利用することができます。(入場料は別途約20ユーロ)
チケット売り場で日本語のパンフレットもいただきました。
Swarovski Kristallwelten (スワロフスキー・クリスタルワールド) は1995年にスワロフスキー社が創業100周年を記念してオープンしたクリスタルの美しさを堪能できるアミューズメント施設。
オーストリア旅行者のトップディスティネーションとして人気と聞いていました。
アーティストのアンドレ・ヘラーがデザインを手がけ、地中(屋内)だけでなく、屋外のクリスタル・クラウドなども周囲の大自然と融合し、とても美しかったです。
あいにく若干雨模様でしたので、夏だったら屋外はとっても美しいだろうなあと想像していました。
私は朝9時半ごろ現地に到着。
朝一番で行くのがオススメです!
なぜなら、11時ごろ入場ゲートをみたら長蛇の列でしたので、早い時間だと割と空いていると思います。
チケットを購入し、シュールな顔から滝が流れている「巨人」と呼ばれる入口へ。
入場口はこの滝の裏側になっています。
「巨人」と呼ばれる滝+顔?!
入場の時にチョコレートかクリスタルかどちらか一つを選んでお土産に持って帰ることができると言われたので、クリスタルを選びました。
親切ですね!
展示はテーマごとに小部屋に分かれているようなイメージ。
部屋と部屋の間はカーテンで区切られています。
展示そのもの自体には、圧倒されるようなものは無かったのですが、世界一大きいハンドクラフティングのクリスタルや、クリスタルドームと言われるお部屋はクリスタルの輝きが凄かったです。
個人的には2メートルほどのクリスタルの棒のカッティングに見とれてしまいました。
ブルーと透明なクリスタルのコントラストが美しかったです。
クリスタルには詳しくないですが、おそらく江戸切子なんかと同じ感じで、ガラスをカットする技術というのは相当熟練していないと美しさを引き出せないはずだと思うので、スワロフスキーはカッティング技術やガラスの製造技術に長けているのではないかという印象を持ちました。
また、勝手なイメージでしたが、中国人観光客で溢れかえっているんじゃないかと予測していたのですが、意外とオーストリア国内やヨーロッパ周辺からの観光客が多い印象でした。
行った人によってはインド人ばかりだった・・・なんて方も。行く時期によると思いますが。
なお、シャトルバスなどの詳細は公式サイトで確認してください。
〇スワロフスキー・クリスタルワールド公式サイト
https://kristallwelten.swarovski.com/Content.Node/wattens/Index.ja.html
【入館時間】
毎日8:30–19:30まで、入館は18:30まで。
7月および8月は毎日8:30–22:00まで、最終入場:21:00まで。
12月24日は午後2時まで。最終入場:午後1時まで。
12月31日は午後4時まで。最終入場:午後3時まで。
2017年11月6日から10日は閉館。
おわりに
インスブルックはこじんまりしていながらも国際的なウィンタースポーツの大会が多々開催されていたり、ドイツとイタリアを結ぶ拠点都市になっていたりすることもあって、街の雰囲気は割とインターナショナルでした。
チロル独特の古きよき伝統やご当地料理とモダンと大自然が絶妙に融合したインスブルックは世界中の都市の中でもとてもユニークな場所だと感じました。
また、博物館などもインスブルックカードで入場できるので、次回はインスブルックカードを購入して観光するか、ハイキングやトレッキングなどでゆっくり滞在してみたい街です。
春や夏にいったら、また違う景色を楽しめると思うので、ぜひまた行ってみたいと思います。
また、日本からの直行便は現時点でありませんが、空港は町からわずか4kmの距離にあり、車で約10~15分の距離。
フランクフルトやウィーンで乗り換えて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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