【乗ってみた】キシナウ〜ブカレストの夜行列車「プリエテニア号」体験レポート

こんにちは!はねうさぎです(@haneusagi_com)です。

ヨーロッパ最後の秘境とも言われるモルドバ。

今回は首都キシナウからルーマニア・ブカレストまで、私が陸路での国境越えに選んだ手段、国際夜行列車「プリエテニア号」に乗車した体験をお届けします。

モルドバの首都キシナウから、ルーマニアの首都ブカレストまでを結ぶこの列車は、片道約13時間。

国境越えのワクワク感と、ちょっと懐かしいソビエト型車両の雰囲気、そして1等寝台はどんなコンパートメントなのかをレポートします。

チケット購入から車内の様子、そして夜の国境越え体験まで、夜行列車好きはもちろん、ヨーロッパ鉄道旅ファンにもおすすめです。

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目次

旅の始まりはキシナウ中央駅から!美しき駅舎と出発前のひととき

モルドバのキシナウ駅の外観
キシナウ駅の外観 ©haneusagi.com

キシナウ中央駅は、ソビエト時代の名残を色濃く残す「ザ・旧ソ建築スタイル」のクラシカルな建築が特徴の駅舎です。

白とグレー、ブラウンを基調とした駅舎は、遠目にも堂々としているにもかかわらず、発着電車が少ないのか利用する人が減っているのか、利用客も少なめで寂しさも感じました。

駅構内のホールには旧ソの駅建築によくみられる高い天井とシャンデリア、アーチ型の窓。

キシナウ中央駅の外観
ホーム側からみたキシナウ駅舎 ©haneusagi.com
キシナウ駅のプラットフォームから見たアーチ状の駅舎
駅はこじんまりしていながらも想像以上にモダンな作り ©haneusagi.com

キシナウ駅からは、なんと夕方出発のウクライナ・キエフ行きの電車もあり、国際列車が数本発着していることからか、入国管理官が乗車前にパスポートや書類をひとりずつ確認していました。

キエフ行きの車両に列を作る人たち。
キエフ行きの車両に列を作る人たち。平和が戻ったらこれにも乗ってみたい  ©haneusagi.com
キシナウ発のキエフ行き電車
キシナウ発のキエフ行き電車も毎日運行 ©haneusagi.com

華やかではないけれど、どこかノスタルジックな空気が漂う美しいキシナウ駅で、写真撮影をしたり人間ウォッチングしたりして列車の出発を待ちました。

プリエテニア号とは?友情を運ぶ、旧ソ連製の貴重な国際夜行列車

キシナウとブカレストを結ぶプリエテニア号
キシナウとブカレストを結ぶプリエテニア号 ©haneusagi.com

プリエテニア号(Prietenia)は、モルドバの首都キシナウとルーマニアの首都ブカレストを結ぶ国際夜行列車で、その名はルーマニア語で「友情(Friendship)」を意味します。

かつては複数の国際夜行列車が走っていた東欧エリアにおいて、現在も現役で運行されている数少ない伝統的な国際夜行列車のひとつです。

旧ソ連製車両で運行される「動く遺産」

キシナウを夕方出発してブカレストに翌朝到着するプリエテニア号(Prietenia)
キシナウを夕方出発してブカレストに翌朝到着するプリエテニア号(Prietenia) ©haneusagi.com

この列車で使用されている車両は、旧ソ連時代に製造されたクラシックな寝台車です。

重厚な造りで、各車両には1等2人用コンパートメント、2等4人用コンパートメントがあり、独特のレトロ感とノスタルジックな空気感が満載です。

プリエテニア号(Prietenia)
©haneusagi.com
プリエテニア号(Prietenia)の一等車通路
プリエテニア号(Prietenia)の一等車通路 ©haneusagi.com

冷房・シャワーなど最新設備はありませんが、必要最低限の快適さは確保されており、「旅そのものの体験を楽しむ人」にとってはまさに“鉄道ロマン”あふれる体験です。

プリエテニア号(Prietenia)の1等寝台車
1等寝台車はベッド2台、コンセント、ミニテーブルにテーブルクロスも。MOLDOVAカーテンがシュール(笑) ©haneusagi.com

また、トイレのハンドソープや一部のコンパートメントの部品などは、近年に追加、または取り換えられたと感じるものもあり、思った以上に清潔で快適でした。

プリエテニア号(Prietenia)のカフェ車両
カフェ車両。おじさんが話しかけている向こう側に売店スタッフの女性がいた ©haneusagi.com
CFM MOLDOVAのカーテン
カフェ車両のカーテンにもロゴとCFM MOLDOVAの文字が。凝りまくっているデザイン(笑) ©haneusagi.com

カフェカウンターを備えた車両は、旧ソ感満載で、年期は入っているものの、清潔でした。

売店の女性スタッフも「旧ソサービス対応」で、まさに動く遺産!でした。

国境で「車輪」を交換?ヨーロッパと旧ソ連の「軌間の違い」

モルドバの国境駅「ウンゲニ(Ungheni)」でジャッキアップされるプリエテニア号
話に夢中で気づいたらすでに車両は切り離されて持ち上げられていた… ©haneusagi.com

プリエテニア号の旅の大きな特徴の一つが、途中で「台車(車輪)」を交換するシーンです。

これは、ルーマニアとモルドバでレールの幅(軌間)が異なるために必要な作業で、電車の運行は毎日なので驚いてしまいます。

  • ルーマニア側:標準軌(1435mm)
  • モルドバ側:広軌(1520mm、旧ソ連式)

このため、列車はモルドバの国境駅「ウンゲニ(Ungheni)」でジャッキアップされ、車輪をそっくり交換します。

はねうさぎ

ここまでして「フレンドシップ」を強く維持する姿勢がスゴイ…

車内に乗ったまま体験できるこの「車輪交換」は、鉄道ファンだけでなく一般の旅行者にとっても忘れられない瞬間になるでしょう。

Ungheni駅でジャッキアップされる寝台列車。電車に乗車した状態で同じ電車の別車両を見下ろす不思議な感覚
電車に乗車した状態で同じ電車の別車両を見下ろす不思議な感覚 ©haneusagi.com
通路を歩いて車両接続部へ出てみたら車両と車両の間は切り離されてジャッキアップされていた ©haneusagi.com

ちなみにUngheni駅が近くなると、トイレの使用を禁止されます。台車交換の間は車両は持ち上げられ内に閉じ込められている状態なので、お腹にきそうな物の飲食は控えましょう。

歴史と現状:ソ連時代から続く「友好の象徴」

MOLDOVAの文字が入った窓につけられたカーテンもレトロなデザイン
窓につけられたカーテンもレトロなデザイン ©haneusagi.com

プリエテニア号は冷戦後も運行が続いており、ソ連崩壊後も両国の人的・文化的なつながりを保つ象徴的な路線とされています。

名称「プリエテニア(友情の意味)」は、まさにその精神を表したもの。

なお、ウクライナ情勢などの影響でモルドバの鉄道事情も変化していますが、2025年現在、このルートは毎日定期的に運行され続けており、今なお生きた歴史として体験できるのです。

プリエテニア号は「ヨーロッパ最後のソ連製国際夜行列車」

13時間の旅を終えてルーマニアの首都ブカレストの駅に到着したプリエテニア号(Prietenia)
13時間の旅を終えてルーマニアの首都ブカレストの駅に到着したプリエテニア号(Prietenia)©haneusagi.com

ヨーロッパ全体では、高速鉄道やLCC(格安航空)の普及により、かつて多数存在していた国際夜行列車は大きく減少しました。

実際に、はねうさ夫に「キシナウからこの夜行列車に乗りたい」と行った時には、キシナウからブカレストまでのLCC片道航空券なら10ユーロで移動できると言われましたが、断固として電車の旅を選択。

その様な状況の中で、ソ連時代の車両を使用し、国境での台車交換を伴うような「古き良きスタイルの夜行列車」はヨーロッパ内ではほぼ絶滅状態です。

プリエテニア号はその「ヨーロッパ最後の旧ソ連製車両の生き残り」と言われており、鉄道旅を愛する人にとっては見逃せない体験となっています。

事実、私たちが乗った一等寝台車両に乗っていたのは、私たち夫婦と、大のマイナーな場所への旅好きというアメリカ人の女性2人、イギリス人で今はオーストラリア在住と言う女性ひとり。

英語圏からの旅行者ということで、皆で旅行情報を交換したり、エピソードを聞いたりして、とても楽しい列車の旅になりました。

プリエテニア号の2等車コンパ―メント(4人部屋)
こちらは、2等車のコンパ―メント(4人部屋) ©haneusagi.com

数年前に旧ユーゴスラビアスタイルの「バール鉄道」に乗った記事は以下をご参考ください。

どちら向きに乗るべき?おすすめは「キシナウ発 → ブカレスト着」

キシナウ駅に停車するプリエテニア号 ©haneusagi.com

プリエテニア号はキシナウ → ブカレストとブカレスト → キシナウの両方向とも運行されていますが、旅のしやすさや到着時間の実用性を考えると、「キシナウ(Gara Feroviară Chișinău)発 → ブカレスト(Gara de Nord)着」がおすすめです。

▶ キシナウ発(17:05)→ ブカレスト北駅着(翌朝06:47)

このルートだと早朝の到着なので、到着後すぐに観光や移動がしやすく、時間を有効に使えます。

ブカレスト北駅にはカフェなども入っていてキシナウ駅より規模が大きいので、到着後にトイレに行ったり(有料でした)カフェでコーヒーをゆっくり飲むこともできます。

また、ブカレスト北駅からメトロに直接乗って市内のいたるところへ移動が可能です。

はねうさぎ

英語も断然ルーマニアの方が通じるので、旅の安心感はキシナウ駅より感じるかも。

ただ、私たちは荷物があったので、予約していた宿まで行き、荷物を預かってもらうことにしました。日本のようにコインロッカーなどはないので、チェックインの時間も計算して予定を組んだ方が良いです。

▶ ブカレスト北駅発(19:10)→ キシナウ着(翌朝08:44)

一方でこちらのルートは、ちょうど夕食時の夕方出発なので、ポスポートコントロールの時間が深夜になり、ゆっくり休めないという声をよく聞きます。

乗るシーズンにもよりますが、景色も夜だとゆっくり楽しめないかもしれません。

到着も午前9時前後とやや遅めで、ホテルのチェックイン時間までに中途半端な空き時間ができるのが難点。

特に夏場は暑さの中での時間潰しが大変になることもあるかもしれません。

「プリエテニア号」のチケットの購入の仕方

キシナウ駅の窓口で購入したPrietenia号のチケット
キシナウ駅の窓口で購入したPrietenia号のチケット ©haneusagi.com

電車のチケットは、オンラインで購入が可能です。

事前に調べたのですが、ルーマニア国鉄サイトで買って、キシナウから乗ると、乗車に手こずる(EUと非EU国だから?)ような内容の記事を読んだので、事前にオンライン購入する場合には、乗車する国のサイトからオンライン購入するのが良いと思います。

乗車チケット料金はどれくらい?

上記の写真を見ていただくとわかりますが、1等寝台部屋の価格は2人合計で€58.20(一人当たり€29.10)で、モルドバレイだと合計1,189.70で、私たちはモルドバレイの現金で支払いました。

はねうさぎ

日本円だと2人で約1万円ほど。旅の体験をこの価格で買えるとしたらかなりお得感がある!

以下は参考までにおおよその価格を提示しています:

  • 2等4人用寝台(通常料金):約38ユーロ
  • 1等2人用寝台(1ベッドあたり):約43ユーロ
  • 1人で個室を使用する場合:約55ユーロ
  • 1等2人用寝台子供1人料金:約28ユーロ 
    ※モルドバ国鉄のWEBページから予約で1人で個室を使いたい場合「子供料金」入力が必要
はねうさぎ

これで気がついたけど、窓口購入の方がお得な気がする

※事前にオンライン予約では、予約時によって料金が違うようです。最新情報・価格は、公式サイトをご確認ください。

購入方法 1:ルーマニア国鉄の公式サイトで予約

ルーマニア国鉄ホームページ:bileteinternationale.cfrcalatori.ro

  • 予約は60日前から可能
  • ページ右上の「EN」で英語表示に切り替え可能
  • 「ブカレスト」は「Bucuresti」、「キシナウ」は「Chisinau」と表記されています
  • 1等の2人用個室は「1人用(個室占有)」または「2人用」として選択可能
  • 予約後、チケットは印刷するかスマートフォンで提示

購入方法 2:モルドバ国鉄の公式サイトで予約

モルドバ国鉄ホームページ:www.railway.md

  • 英語の予約ページはなく、ルーマニア語かロシア語ページのみ。
    ※ルーマニア鉄道の英語サイトを参照すれば大体内容はわかる、またはWEB翻訳機能を使いましょう。
  • 予約は30日前から可能
  • モルドバ国鉄では1等寝台を2人用としてのみ販売。1人で個室利用したい場合は“子ども1人”を追加する必要あり
  • チケットはスマホ提示または印刷が可能
  • VISA・MasterCard(国際カード)利用可能。※エラーになる場合は別カードで再試行を

購入方法 3:駅の窓口で直接購入

キシナウ駅のチケット窓口「ブカレスト行き」と表記されている
運良くあまり長蛇の列では無かったキシナウ駅の窓口「ブカレスト行き」と表記されている ©haneusagi.com

ブカレスト北駅、またはキシナウ駅の窓口で、当日でも空きがあることが多いため、直接購入も可能です。

結局私たちは、最も確実で安全そうな「窓口購入」を選びました。

キシナウ駅の場所や駅構内の様子を事前にチェックしておきたかったことも理由としてあり、乗車前日に窓口まで行きました。

はねうさぎ

【注意】国際列車のため、チケットの購入にはパスポートが必要です。

窓口の女性は少しだけ英語が話せ、親切でスムーズでした。

本来はクレジットカードも窓口で使えるようなのですが、その日は器械が故障しているということで、駅窓口の反対側にあるATMを案内され、そこで現金を引き出して現金で支払いました。

チケットは、紙の手書きのものだったので、これ自体が旅のお土産となりました♪

快適?レトロ?プリエテニア号の1等寝台・トイレを徹底レポート

キシナウ発の「プリエテニア号」の1等寝台コンパートメント
キシナウ発ブカレスト北駅行きの「プリエテニア号」の1等寝台コンパートメント ©haneusagi.com

今回利用したのは、プリエテニア号の1等2人用コンパートメント。

列車の外観や設備は全体的に年季を感じさせますが、寝台車内は予想以上に快適でした。

はねうさぎ

写真では、ベッドの様子や収納スペース、トイレの内部なども紹介していますので、これから乗車予定の方の参考になればうれしいです。

2人用個室の1等車コンパートメント

2人用のコンパートメントなのでベッドは真ん中の通路を挟んで左右に分かれています。

キシナウ発ブカレスト北駅行きの「プリエテニア号」の1等寝台コンパートメント
左がはねうさ夫、右は私が使用。シートを持ち上げると下の収納部分にもろもろ格納されている ©haneusagi.com
はねうさぎ

2等車は、4人部屋で、追加で上段に2つのベッドが設けられている設計でした。

2等寝台車はこんな感じ ©haneusagi.com

座席を持ち上げると、中が収納スペースになっていて、そこに折りたたみ式のマットレス、ブランケット、枕などの寝具一式が収納されていました

さらに、上部の棚にも予備の毛布があり、防寒対策も万全です。

プリエテニア号の1等寝台部屋。棚や鏡も完備!使いやすさを追求した設計。
棚や鏡も完備!使いやすさを追求した設計。 ©haneusagi.com

シーツや枕カバーは清潔感があり、レトロなデザインながらもきちんとアイロンがかけられていて、気持ちよく使えました。

寝台車の就寝前のセッティング。レトロなデザインの枕やシーツ、ブランケット
就寝前のセッティング。レトロなデザインがいっそう旅情を誘う ©haneusagi.com

この簡易マットレスとリネン類の質が意外と良く、個人的には、以前モンテネグロで乗った夜行列車よりも断然寝心地が良かったです。

寝台列車のトイレ事情

キシナウからの電車のトイレのドア
「WC」なのでわかりやすい ©haneusagi.com

気になるトイレですが、こういった古い電車によくあるステンレス製の(おそらく垂れ流し式)トイレで、ステップを足で踏むと水が流れる仕組みなので、手を汚す心配もなし。

トイレはステンレス製。床にゴムマットが敷かれてあった
トイレはステンレス製。床にゴムマットが敷かれてあったのも特典高い! ©haneusagi.com
エンジニア心をくすぐるトイレの部品説明
エンジニア心をくすぐるトイレの部品説明(エンジニアではないけど) ©haneusagi.com

紙が無いかも…と心配していましたが、トイレットペーパーも備わっていたので安心でした。

トイレットペーパーの予備
予備のトイレットペーパーもちゃんとあった! ©haneusagi.com

固形石鹸は「あるある」ですが、トイレによっては壁掛けハンドソープディスペンサーが設置されており(おそらく後付け)、意外にも時代に合わせた設備もちゃんとしていて驚きました。

車内のトイレの手洗い場もステンレス製
トイレの手洗い器。ちゃんと水も出たしハンドソープも!(笑) ©haneusagi.com

想像していたより衛生環境が保たれていました。

はねうさぎ

事前の想像・予測が失礼過ぎました?!(苦笑)

プリエテニア号に乗る際の注意点:知っておくと安心なポイント

WifiのロゴとQRコード
一応Wifiもあるらしいが作動していたかは不明 ©haneusagi.com

プリエテニア号での国境越え寝台列車の旅は魅力たっぷりですが、スムーズに楽しむためにはいくつか注意しておきたいポイントがあります。

以下に実際に乗車して感じた点をまとめました。

■ チケットは早めに確保を

1等の個室は席数が少ないため、特に観光シーズンは早めのオンライン予約が安心だと思います。

ルーマニア発なら国鉄サイト(CFR)、モルドバ発ならモルドバ国鉄の予約ページから購入できます。

クレジットカード決済は一部エラーが出ることもあるので、別カードや現金も準備しておくと◎。

はねうさぎ

私が乗った時は5月でしたがガラガラでした・・・

また、私たちのように窓口で購入する際にも、乗車日が決まっていれば当日ではなく早めの購入がおススメ。

ちなみに、乗車の際にチケットを回収されますが、ブカレスト降車前にチケットを返却してもらえます❤お土産にしたい気持ちを分かっていらっしゃる(笑)

■ 飲み物・軽食は事前に用意

プリエテニア号の過去の食堂車の様子?
昔の食堂車の様子?!社内の壁に飾られていた写真 ©haneusagi.com

恐らく昔は食堂車があったようなのですが、カフェカウンターはあるものの、選べるものはごく限られています。

プリエテニア号の売店
「ビュッフェカウンター」の名残が垣間見れる売店。現状は、ビールやコーヒーとスナックしか無い。 ©haneusagi.com

ペットボトル飲料や軽食は出発前に駅やスーパーで準備しておくのがおすすめです。

水は多めに持っておくと安心。

私たちは、駅の近くのスーパーで先に買い出しを済ませてから列車に持ち込み、コンパートメントの中で夕食をとりました。

パン、チーズ、トマト、オリーブ、ラディッシュサラダ、サラミなど。モルドバの赤ワインとカップ・お皿も購入 ©haneusagi.com

駅近くのスーパー「Bonus」は、お総菜コーナーも充実しており、野菜も果物もお酒もちょっとしたピクニック用品もかなり充実しているのでおススメです。

23:00までオープンなので駅近に宿泊している場合も便利!(地図を貼っときます)

■ パスポートはすぐ出せるように

モルドバとルーマニアの国境で、深夜にパスポートチェック(2回)があります。一度目はモルドバ出国、2度目はルーマニア入国審査です。

係員が車内に入ってきてパスポートを確認・回収し、しばらくすると返却されます。

はねうさぎ

パスポートを一旦回収されるので、若干不安がありましたが問題なかったです。

パスポートは枕の下などにしまわず、すぐ取り出せるバッグなどに入れておくとスムーズです。

■ 台車交換中は騒音&揺れあり

国境駅のウンゲニでは、台車(車輪)の交換作業で列車がジャッキアップされ、金属音や揺れが発生します。

エアコンなどないので窓を開けっぱなしなのですが、コンパートメントの中に入ってドアを閉めればさほど音は気になりません。

ただ、驚かないよう、事前に知っておくと安心。交換中も車内には滞在できますが、先ほども書いた通り、トイレを使えないので要注意。

■ トイレットペーパーや除菌シートもあると便利

車内トイレはそこそこ清潔ですが、トイレットペーパーや石鹸が切れていることもあるかもしれません。

また、なにか食べた後に手を拭けると良いと思うので、念のため、ウェットティッシュや携帯用除菌ジェルを持っておくと安心です。

まとめ|旅の記憶に残る国境越え深夜列車という体験

モルドバのキシナウからルーマニアのブカレストへ、夜行列車でゆっくり国境を越えるという体験は、今の時代には少し珍しく、そしてとても記憶に残るものでした。

また、島国の日本育ちの自分としては、いくらドイツ生活が長くなったとしても「陸路で国境を超える」という体験がいまだに新鮮でワクワクします。

旧ソ連製のレトロな車両、深夜のパスポートチェック、そしてジャッキアップによる台車交換。

プリエテニア号の旅には、とてつもなく便利になった現代において、他の交通手段では味わえない「鉄道旅ならではの風景」が詰まっています。

1等寝台の寝心地も予想以上に快適で、トイレや備品も整っており、初めての方でも安心して利用できる夜行列車だと思います。

朝のブカレスト到着後はそのまま他の観光地へ移動したり、街歩きをスタートしたりできるのも魅力のひとつ。

もしあなたがモルドバからルーマニアへ移動する予定があるなら、ぜひこの列車旅を検討してみてください。

モルドバをもっと楽しみたい方は、あわせて以下の記事もぜひチェックしてみてくださいね♪

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この記事を書いた人

旅行、おいしいもの・ワインが大好きのドイツ在住40代。旅行、デザイン&アート、国際結婚ネタ、語学学習(英語・ドイツ語)のヒントをお届けします。20代後半にアメリカでインターン経験。現在はフリーランス翻訳家。ひょんなことから2017年7月11日より南ドイツ在住。干支と小動物風な行動により、幼少時に父親から「うさ」と呼ばれて育つ。その最愛の父は2021年に他界。気ままに書いてます~
プロフィール詳細は「はねうさぎ」をクリックしてね!
★TabiTabiさんに寄稿した「旅行記」
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