こんにちは!はねうさぎです(@haneusagi_com)です。
チェコ共和国へ行ってきました。ドイツの東に位置するお隣の国で、ピルスナービール発祥の地です。
ビール好きなら一度は耳にしたことがある「ピルスナーウルケル」。
世界で最初のピルスナービールとして、長い歴史を誇るこの銘柄の醸造所を訪れることができました!
チェコのプルゼニ市にあるピルスナーウルケル醸造所は、ビール愛好家にとってまさに聖地。
伝統的な製法と現代技術が融合した工程を見学し、出来立てのビールを味わえるこのツアーは、オトナにとって特別な体験です。
今回はその魅力を余すことなくお伝えします!
ピルスナーの元祖「ピルスナーウルケル」とは?
ビール好きなら一度は耳にしたことがある「ピルスナー」という名前。
黄金色に輝くこのビールは、世界で最も親しまれているビールスタイルのひとつです。
そして、その元祖ともいえるのが、チェコ共和国の「ピルスナーウルケル(Pilsner Urquell)」です。
チェコは、世界で最もビール消費量が多い国として知られ、ビール文化が生活に深く根付いており、チェコの人々のビール愛も感じます。
「ピルスナーウルケル(Pilsner Urquell)」ブランドは、チェコ共和国の「プルゼニ(ピルゼン)」で生産されている喉ごしの良いビールで、世界初のピルスナースタイルのラガービールとして1842年に誕生しました。
「ピルスナー」という名前は、この土地の名前に由来しており、その歴史の重みを感じさせます。
歴史を形作った伝説のビール
ピルスナーウルケルは、1842年10月5日にプルゼニ市民が設立した「Bürgerbrauerei」というビール会社で、ピルスナービール自体は、ドイツ人醸造家ヨーゼフ・グロルの手によって初めて生産されました。
興味深いのは、その誕生が偶然だったこと。
当時、良い原材料が揃っていながらも美味しいビールを作れなかったため、バイエルン王国(現ドイツ)のヨーゼフを雇いました。
彼が試みた新しい醸造方法が失敗した結果、生まれたのがこの黄金色のラガービール。
皮肉にも?失敗ビールは市場に絶賛され、大成功を収めました。
しかし成功後、彼を雇い続けるコストが高すぎたため、ヨーゼフは解雇されたというエピソードも残っています。
この潔さが「いかにもチェコらしい」といえるかもしれません(笑)。
変わらない伝統と品質
驚くべきことに、ピルスナーウルケルは創業当時と同じ原材料を使い、伝統的な製法を守り続けています。
ツアーガイドさんによると、プルゼニは、神聖ローマ帝国時代に「この地に良質な水があるから街をつくろう」と選ばれた土地。
スゴイ先見の目!
その先見性のおかげで、今日のピルスナーウルケルの美味しさが生まれました。
日本では1853年に黒船来航ですので、その前からこの地でビールの生産がおこなわれていたことになります。
現代におけるピルスナーウルケル
最近では、日本のアサヒグループホールディングスがピルスナーウルケルブランドを買収。
これにより、日本国内でもこのビールが飲める場所が増えています。
一方で、チェコ国内では「ピルスナーウルケル醸造所」の見学ツアーが観光客に人気ですし、プラハなどの街へ行けばどのブランドもタンクビアを出しています。
また、アサヒスーパードライをドイツなどの欧州で見かける機会も増え、日本とチェコのビール文化がつながりつつあることを感じさせます。
ピルスナーウルケル(Pilsner Urquell)の名前は、「元祖ピルスナー」を意味していますので、名実ともにピルスナーの元祖生産者であり、世界で最も美味しいピルスナービールであると言えるでしょう。
チェコへ行ったら絶対に飲むべき注目の「タンクビア」とは?
ピルスナーウルケルは、新たなビールのアプローチを生み出しました。
それが「タンクビア(Tank beer)」です!
タンクビア(タンクビール)とは、ビールが樽や瓶に詰められる前の状態で、醸造所から直送されるフレッシュなビールのことを指します。
「タンクビア」は、専門のタンクで厳しく品質管理・保存されているからなのか、あまりビールをたくさん飲まない私でもスイスイと飲めちゃう美味しいビール。
5~6年ほど前からこの「タンクビア」のアイディアがヨーロッパで空前のブームを生み出したという記事まで出たほどです。
このスタイルのビールは、特にビール文化が発展している地域やこだわりのバー、レストランで提供されることが多いです。
タンクビアの特徴
- 新鮮さ
- タンクビアは、パストリゼーション(加熱殺菌)やフィルタリングを施さないため、ビール本来の新鮮な香りと味わいが楽しめます。醸造所直送で提供されるため、鮮度が非常に高いです。
- 特別な保存方法
- 専用のステンレスタンクに保存され、酸素や光に触れないように管理されます。これにより酸化を防ぎ、風味を損なわずに提供できます。
- フルーティーでクリーミーな味わい
- フレッシュなビール特有のクリーミーな泡立ちと、酵母の豊かな香りを楽しむことができます。
- 主に提供される場所
- チェコのプラハでは至る所で飲むことができます。ピルスナーウルケルだけでなく、他のブランドや、クラフトビールのタンクバージョンが提供されることもあります。
- エコロジカルな利点
- 瓶や缶の使用が不要なため、環境負荷が軽減されるという点も評価されています。
ピルスナーウルケル工場内のタンクビールが楽しめる場所
特にチェコのプルゼニにあるピルスナーウルケル醸造所では、醸造所の敷地内にあるレストランとバーで、タンクビールを飲めるので、ビール愛好家には必見のスポットです。
また、工場敷地内のレストランでは、ビールに合うチェコ料理も楽しめます。
タンクビールは、ビールが最も新鮮で風味豊かな状態で楽しめるため、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか!
ピルゼン市内、またはあまり遠くへ行かない場合には、レストランやバーなどでこのピルスナーウルケルの「タンクビア」を堪能することができます。
良質で美味しいビールには「泡のリング(エンジェルリング)」が現れる
タンクビアが美味しい理由。
それは、タンクビアは醸造所から直接運ばれ、低温殺菌プロセスを経て温度管理されたトラックですぐに輸送される品質管理が徹底された超新鮮なビールだから。
「タンクビア」は、数時間以内に醸造所から輸送されお店に運ばれるので新鮮なのです。
ビール大好きなはねうさ夫は「このタンクビアを飲んだら、もう普通の瓶ビールは飲めない!」と言うくらい大絶賛のおいしさ。
ピルスナーウルケル工場のガイドさんから教えていただいたのですが、ビールを飲む過程でグラス内に「泡のリング」がつくものが「美味しくて良いビールの証」なんだそうです!
チェコを旅行してるけどここ数日お天気は良く変わる。風も吹いてて肌寒い日もあった。旅の目的はウェルネスだったから今朝までプール、サウナ、マッサージ三昧でお肌も髪もツルツル🥰
— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) July 27, 2023
🇨🇿は水が良いから自分の身体が喜んでるのがわかる。
雨模様だったけど今日も🍺を堪能。リングができるのが新鮮🍺の証 pic.twitter.com/8O08HBGMmh
ピルゼン観光で絶対に行くべき場所「ピルスナーウルケル工場見学」
ピルスナーウルケルの工場見学には、ネットで事前予約をし、Eチケットを印刷して持参しました。
私が行った時、ツアーは、チェコ語が1時間毎、ドイツ語が1日1回(週末は2回)、英語が1日2回(週末は3回)ありました。
ピルスナーウルケル醸造所の見学ツアーは、ビール愛好家や歴史に興味のある方にとって必見の体験と言えます。
見学ツアーでは、ピルスナーウルケルの誕生から現在に至るまでの歴史や、ビール醸造の全工程を詳しく学ぶことができます。
ピルスナーウルケル見学ツアーの主な内容
- ボトリング施設の見学: ボトルや缶へのビール充填工程を見学します。ピルスナーウルケルのロゴが入った専用バスで移動するのはワクワクします♪1時間に最大12万本のボトルビールが生産される様子は圧巻です。
- 原材料と醸造プロセスの紹介: ビールの主原料である麦芽やホップを実際に手に取り、その香りや味を確かめることができます。また、伝統的な銅製の仕込み釜を見学し、醸造の各ステップについて学びます。
- 地下貯蔵庫の見学: 創業当時から使用しているという広大な地下トンネルの一部分を巡り、木製の大樽での熟成方法を見学します。ここでは、ろ過前の新鮮なビールを試飲することができ、特別な風味を体験できます。 このビールが最高!
ビール工場見学ツアーの詳細
- 所要時間: 約1時間50分
- 言語対応: チェコ語、英語、ドイツ語、スペイン語のツアーが提供されています。日本語のツアーはありませんが、日本語のパンフレットが用意されています。
なぜか日本から来た友人と一緒に行った時には、どこから来たのか聞かれて日本語のパンプレットをいただきました。
予約は、当日空きがあればその場でもできるようですが、オンラインで事前予約するのをお勧めします。
人生で一番おいしかったビール!工場見学の最後にサンプルビールが飲める
私達が予約した英語ツアーは、14:30からでしたので、市内でランチを取ってから、ピルスナーウルケルの工場まで車で移動しました。
20分前くらいに到着したのですが、まず、ビール工場なのにとても素敵な門構えに心躍ります。
プラハからのツアーなどでは、こちらのレストランに立ち寄ることもあるようですね。
いよいよインフォメーションが併設されている施設内へ行き、窓口でチケットを見せると、18歳以上であるかどうかの年齢確認があり、確認されるとチケットにスタンプを押してくれます。
ホールで待機するように言われ、14:30に若い女性のツアーガイドさんがやってきてツアーがスタートしました。
私はそんなにビール大好き!な人出はありませんが、このツアーで飲んだ、これぞ本物の「樽生」ピルスナービールが、人生で一番おいしかったビールです。
あの木樽のビールをもう一度飲みたいなあ・・・と思いながら今まで3回、この見学ツアーに参加してしまっています(笑)
ツアーでは、マイスターの様なおじさんが、正真正銘本物の樽生ビールを1人ずつグラスに注いてくれて試飲できます。
一番最初に工場見学に行った時、このビールがそんなに美味しいとは思わずに、はねうさ夫は運転しないといけないからと彼の分は断ってしまったのです。
自分がグラス2杯も飲めるとは想像できず、飲んだ後に「なんで2グラス貰わなかったんだ!?」とめちゃくちゃ後悔しました。
飲み切れなかった人にはバケツも用意されていますが、もったいないですよね。
ギフトショップはビール工場見学のもう一つの楽しみ
ビール工場見学の後に立ち寄りたいのが、併設されたギフトショップです。
ここではピルスナーウルケルのロゴが入ったおしゃれなアイテムが揃っており、訪問の思い出を形にすることができます♪
私自身、今までにビアマグやTシャツを購入しましたが、どちらも実用的で見ているだけで楽しい気分になります。
友人はユニークなビールがデザインされたの靴下を選んでいて、これも素敵なお土産だと思いました。
飲むだけでなく、ビール文化を生活に取り入れられるアイテムがたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください!
オンラインショップもありますよ~
ピルスナーウルケル醸造所への行き方と注意点
所在地: U Prazdroje 7, 301 00 Plzeň 3, Czech Republic
公式WEBページ: ツアー公式サイト
アクセス方法
- 旧市街地から徒歩:
ピルスナーウルケル醸造所は、ピルゼニの旧市街地から徒歩約15分で到着します。街並みを楽しみながらアクセスできる距離です。 - 車でのアクセス:
レンタカーや自家用車を利用する場合、工場横に無料の駐車スペースがあります。ただし、混雑状況によっては利用できない場合もあるため、早めの到着がおすすめです。 - プラハからの移動:
- バス: 約1時間半
- Regiojet電車: 約1時間
日本からプラハに到着後、バスや電車で簡単にピルゼンまで移動できます。
ツアー参加時の注意点
ツアーを快適に楽しむため、以下のポイントに注意してください。
- 必ず長袖の上着を持参すること
ツアー後半では地下貯蔵庫へ案内されます。冷蔵庫がない時代に使用されていた貯蔵庫は、内部の気温がかなり低く、20分ほど滞在する間に寒さを感じることがあります。
最初は「少し涼しいだけ」と思えても、時間が経つにつれて体が冷えるため、長袖のジャケットやカーディガンなどの上着が必須です。受付でも「上着を持参するように」と案内されることがあります。 - 年齢確認スタンプを事前に取得すること
ツアー開始前に、18歳以上である証明スタンプを受付で押してもらう必要があります。これを忘れると、ツアーの一部に参加できない場合があるため注意してください。
地下貯蔵庫での体験
地下貯蔵庫は、ビールの熟成に最適な環境が維持されている場所で、冷涼な空気が特徴です。
この貯蔵庫を見学するのは、ツアーのハイライトのひとつですが、寒さ対策を怠ると楽しさが半減する可能性があります。
ピルスナーウルケル醸造所は、歴史あるビールの製造工程を間近で学べる貴重な体験ができる場所です。
アクセスしやすい立地と、充実したツアー内容でビール好きにはたまらないスポットとなっています。
訪れる際は、事前準備をしっかりして、快適に楽しみましょう!
・Pilsner Urquell Brewery(ピルスナーウルケル醸造所)
ツアー公式WEBページはこちら
コメント