こんにちは!はねうさぎです。
旅行大好きなドイツ人。
今まで海外旅行へ行くと必ず遭遇していたのが、中国人とドイツ人であることは以前の記事にも書きました。
日本では「To Goキャンペーンは失敗」、「東京からの田舎への帰省を自粛した人は7割以上」などというニュースを読んだり聞いたりしているため、私が「旅行している」と言うと、「コロナ禍で旅行?!大丈夫なの?」という声が聞こえてきそうです。
実は先日、仕事でベルリンへ行ったついでにポーランドへ足を延ばしたことを母親に話したところ、めちゃくちゃびっくりされ、怖がっているような反応を取られました。
ヨーロッパの後に日本へ第二波が訪れたという認識なので、2週間~1か月ほど期間にひらきがあるとはいえ、感染者数、死者数は勿論のこと、国による政策も異なるため、一概に比較はできませんが、それでも「今年の夏の旅行はどこへ行くの?」というドイツでは当たり前の質問が常に飛び交っています。
日本人とドイツ人のウイルスに対する考え方や、行動の仕方の違い、また、国や州の政策の違いを強く感じます。
とは言え、慎重派のドイツ人も半数ほどおり、個人的な印象としては、ドイツ国内でも「今年はどこへも行かない」と考えている人が半数、「旅行は行くけど、国内や近場の山や海などの小旅行にとどめる」と考えている人が半分くらいかなあと言う印象です。
慎重派と行動派が半々というイメージ。
実際に、ドイツ公共放送連盟が6月に実施したアンケート結果でも、回答者の51%が「今年の夏は自宅で過ごす」と答えていますから、ウイルスに脅威を感じているドイツ人も一定数いることは確かなのです。
とは言え、学校(子供)が夏休みに入り、イベントはほとんど中止、プールも長蛇の列なドイツ国内では、「やはり少しは何か夏にしかできないことをしたい!(ドイツの夏は短いですから思いっきり楽しみたいのでしょう)」と考えるドイツ人が多いことも事実で、それにより、ある行先が大人気となっています。
さて、ドイツ人はコロナ禍ではどこへ行っているのでしょうか??
ドイツでは人込みを避けた海や山がダントツ人気!
日本では、旅行となると、車を持っていない方などは、移動手段が問題となると思いますが(特に首都圏居住者)、ドイツ人の多くは車を保有していますから(ドイツ人のマイカー所有率は78.4%)、自家用車で移動し、ソーシャルディスタンスを保ちながらホテルやキャンプ場などでチェックインをし、人との接触をさけながらバカンスを楽しむことも可能です。
日本でも最近は、全く人に会わずにチェックインできる宿泊施設もあるようですよね。
ヨーロッパでは(日本でもかな)、お金持ちは船やボートを所有していますから、「これがコロナスタイルの誕生日」等と、船上での写真を送ってくれる友人もいたりします。
実際に私が住んでいる地域でも、街中にはあまり人出が戻ってきた感じはありませんが、近所の川やハイキングコース、ビアガーデンやワインガーデンのある場所には連日、州外ナンバーの車が押し寄せ、「密」にならないように自然を楽しむドイツ人達の大人気の場所になっています。
また、旅行サイト「Booking.com」での「ドイツの人気地域行先」を調べてみると以下がTOP5で挙げられています。
1. バルト海
2. リューゲン島(バルト海に浮かぶドイツ最大の島)
3. 北海沿岸部
4. フェーマルン島(バルト海南部)
5. 黒い森(ドイツ南部の森シュヴァルツヴァルト)
バルト海や北海は、通年でもドイツ人の夏の旅行先として人気がありますが、今年は国境を越えて旅行し、イタリアやフランス、スペインなどのビーチでバカンスを検討するドイツ人が激減したことで、ドイツ国内のビーチや島での休暇が人気となっていると考えられます。
実際に、テレビのニュースでも、海や山が「大混雑」している様子が報道されています。
屋外とは言え、あまりにも多くの人が押し寄せると密集度が高くなりますから、一概に屋外のアクティビティが良い!とも言いにくいですね・・・。
各自治体では、消毒などの衛生管理を始め、密にならないような対策に追われているようです。
2020年夏のドイツはキャンプやトレーラーハウスが大人気!
私が、行動規制・外出制限令期間中(ausgangssperre)に、唯一外出していたのが、近所の散歩でした。
その延長で、たびたび近所を散歩することが増えたのですが、ここ2か月くらいで、ぐ~~んとキャンピングカーが路上や自宅に停まっているのを多く見かけるようになりました。
近所のキャンプ・アウトドアショップでも、6月~7月ごろキャンプカーの購入を検討して来店しているドイツ人達でかなり賑わっていました。
ドイツのキャンピングカー(ドイツではカラバン、キャラバンと言われてます)及びレジャー車両の業界サイトである「The Caravanning Industry Association (CIVD) 」によると、7月にドイツで新規車両登録されたキャンピングカーは、16,112台と爆発的に増加し、過去の1か月間での新規車両登録数の最高記録となったとの事(2019年7月に比べて85.6%増)。
事実、近所のキャンプ場ではキャンプやトレーラーハウスを楽しむ人で一杯なだけでなく、なんと近所の河川敷ではサイクリングツアー?!(ただ単にカップルで自転車を利用して長距離旅行をしている若いドイツ人達)、が、木にハンモックを付けて野宿(いやキャンプ・・・)している様子までみかけます。
新型コロナウイルスの影響で、ただでさえ屋外でのアクティビティが大好きなドイツ人達が、さらに輪をかけて屋外での休暇を楽しんでいる・・・と言ったところでしょうか。
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節約志向なドイツ人も多いので、河川敷の木にハンモックを張れば、宿泊費用の節約にもなりますしね!苦笑
いや~~~、どこまで自由なんだ、ドイツ人!
ちなみに、私達夫婦も先週キャンプ場へ行ってきましたので、また別の記事でご紹介したいと思います!
コロナ禍で閑古鳥が鳴く首都ベルリン
逆に苦戦を強いられているのは、大都市です。
首都であるベルリンは、かなり経済的なダメージを受けている様子。
私達が先月ベルリンへ行った時には、多くの美術館や博物館、お店も一時的にクローズしており、再開の目途も立っていないため、街は若干異様な雰囲気でした。
普段は観光客であふれている町の観光名所も人出はまばらで、近隣諸国や国内からの観光客がポツポツ歩いている程度(話している言語や風貌で判断、またはレストランなどで会話した人たちとの情報による)。
毎年夏には、日本を始め中国からの観光客が多くベルリンを訪れており、2年前、2017年の「ターゲスシュピーゲル紙」では、中国人観光客の増加によるホテルやレストラン、高い購買力によって店舗が潤っていることをレポートしています。
アジアからの観光客がほぼゼロであることはもとより、アメリカからも観光客が来ていない(来れない?)現状ですので、以前は活気のあったベルリンも、先月行った時にはまるでゴーストタウンの様でした。
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ただ、物は考えようなのですが、以前ロシアスーパーへ連れて行ってくれた友人が「家族でベルリンのアンペルマンショップへ行ったよ!」とか「ベルリンで大好きなラーメンを食べたよ!」等と写真を送ってきてくれたので、お互いに少しベルリンの話をしました。
彼女には2人の息子さんがいるのですが、「そうそう!町はガラガラで、子供たちが楽しめるキッズの遊び場は、人が密集していなかったから、安心して楽しめた!」とのことでした。
なるほど、そりゃそうだ!
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こういう時は、ドイツ人の多くがどのように考えて行動するかを考えて先読みすれば、おのずと自分たちの行動を考えるいいきっかけになると思うので、あえて皆が行かない場所を検討してみるのも良いのではないかと思います。
私は、「手指はこまめに消毒」、「人との濃厚接触を避ける」、「できるだけ公共交通機関を使わない」ことに気を付けて旅行しています。
勿論、ストレスが多い生活や、偏った食事は免疫力も低下すると思うので、我慢しすぎも良く無いですよね。
他人の行動をコントロールすることは難しいと思うので、過剰に怖がったり怒ったり誰かを批判するよりも、自分自身が気を付けながら自分と他の人を守れるように気を配り、お互いに助け合いながらこの「コロナ禍」を乗り越えたいものです。
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