ドイツ・フランケン地方のご当地グルメ「ミーフィッシュリ」とワインを堪能しよう

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こんにちは!はねうさぎです。

先月末から今月頭にかけて、友人や家族が遊びに来ていたこともあり、いつの間にか9月も半分が過ぎてしまいました。

日本では台風が来ているようで夏もそろそろ終わりという感じでしょうか。

私の住んでいるドイツでも9月の第一週目に正式に夏の終わりが告げられ、先週は雨も頻繁に降っていて大分肌寒くなってきました。

ドイツの夏の終わりというと寂しいイメージですが、先週からはオクトーバーフェストも始まり、私の住んでいるフランケン地方ではブドウの収穫時期を迎えています。

ワイン用のブドウが収穫され、様々なワイナリーやレストランでこの季節でしか味わえない料理を楽しむことができます。

今日は、その一部をご紹介したいと思います。

ワインシーズンの始まりを告げる、若いワイン「フェーダーヴァイサー」

ドイツのワインの季節が始まると、「白い羽」という意味をもつ「フェーダーヴァイサー(Federweißer)」と呼ばれる白濁色のブドウ発泡酒が出回ります。

このフェーダーヴァイサーとは、ワインになる一歩手前のブドウ発泡酒的なもので、毎年この時期しかお目にかかれない限定の飲み物。

グラスに注ぐと、軽く炭酸が泡立って、発酵段階の酵母の影響で白っぽく濁ったような色の、若いワインなのです。

味わいは、乳酸菌のおかげでとてもさわやかでありながら、甘みも感じます。

ワイナリーによって若干味が違いますが、個人的には甘酒のようなコクとさわやかなサワードリンクを足して二で割ったような味だと思っています。

まだワインになる手前ということで、この乳酸菌が胃腸の働きを促進してくれるらしい。

アルコール含量は4%ほどなので、ワインは苦手だけどワインの気分を味わってみたい方や、お酒の弱い方にもおすすめです。

ただ、発酵途中のまま販売されるため、醸造してからの経過日数により、最終的にはアルコール分は11%にまで増量すると言われています。

甘くて飲みやすいので飲みすぎに注意です!

このフェーダーヴァイサーには赤もあり、ワイナリーによっては色も濃く、本物の赤ワインのように見えるものもあります。

スーパーでも販売されるフェーダーヴァイサー(写真は赤とロゼ)

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発酵途中で炭酸が発生しているため、キャップは半開きのまま売られていますのでお土産には適しません。

また、フェーダーヴァイサーにはツヴィーベルクーヘンと呼ばれる玉ねぎパイと一緒に食べるのがベストマッチと言われています。

玉ねぎパイと言っても、見た目は四角いピザのようなイメージで結構ボリューム満点。

ツヴィーベルクーヘンも、新玉ねぎが取れるこの時期によく見かける秋を告げる食べ物と言われており、この時期限定のご当地グルメ。

ちょうど日本のシルバーウィークと重なるので、興味のある方は9月にドイツ(特にワインの名産地)に旅行をするとお目にかかれると思います。

「マイン川のアジ」と呼ばれる「ミーフィッシュリ」

私の住んでいるフランケン地方はドイツでも有数のワインの産地です。

このワインのブドウをおいしくしているのがマイン川からもたらされる肥沃な土壌です。

フランクフルトまでも続く全長524Kmのマイン川は、バイエルン州が水源で、ドイツ国内を東からフランケン地方を抜けて西に横断し、ヘッセン州のマインツでライン川に合流しています。

このマイン川で取れる小魚(Mainfischchen)のことを、フランケン地方の方言で「ミーフィッシュリ(Meefischli)」と呼んでいます。

正直、何の魚かはよくわからないのですが、「マイン川のアジ」と呼ばれており、レモンと塩コショウで下味した魚に衣をつけてカラっと上げて食べるのが一般的。

ミーフィッシュリの定義付けとしては、マイン川が流れるフランケン地方のワインの主要都市であるヴュルツブルクにかかるアルテ・マイン橋(Alte mainbrücke)上の聖キリアン像の彫刻の小指の長さよりも小さいこと、とされています。

これは約8〜12センチの長さに相当します。

小魚のフライなので、大きいよりは若干小さめの方が衣もカリッとしていて頭も骨もまるごと食べられるのでおつまみには最適です。

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ミーフィッシュリのフライ ©haneusagi.com

この時期限定オープンのレストランもあり

フランケン地方のワイナリーの数は、大小合わせて200件以上があり、小さいワイナリーの場合は、この収穫の時期だけ限定でレストランをオープンしている場所もあります。

週末に「Weingut Krämer(ワイングードクレーマー)」という家族経営のワイナリーで食事をしてきました。

このWeingut Krämerのお父さんがフィッシング(魚釣り)の免許を持っていて、この時期限定でワインはもちろん、お父さんが川で釣ったお魚の料理を提供してくれるというコンセプトのレストラン。

レストランの中はお魚の彫刻からデコレーションから絵も飾ってあり、とても可愛いインテリア。

ちなみにドイツでは、魚を釣るには免許が必要で、免許のない人は川でも湖でも魚を釣ってはいけないことになっているそうです。

おそらく環境や生態系保護が目的だと思われますが、その厳しさにびっくりです!

Weingut Krämerの力作はSilvaner(シルヴァーナー)と呼ばれるドイツ種のブドウから作られる辛口の白ワイン。

もちろん、この時期しか飲めないフェーダーヴァイサーも注文することができました。

また、Weingut Krämerではワインを購入することもできます。

〇Weingut Krämer公式サイト
https://www.weingut-kraemer.de/

〇Franken A Land of Wine and Beauty!英語サイト
http://en.franken-weinland.de/gastronomie/weingut_kraemer-382/

友達は、鯉の燻製(パン付き)、ミーフィッシュリ(ポテトサラダ付き)を頼んでいましたが、私は鯉のから揚げ Karfenfilet(ポテトサラダ付き)を注文してみました。

鯉というと泥臭いイメージですが、きちんと下処理されており、揚げ衣も何かスパイスが入っているようでワインとの相性も良く、とても美味しかったです。

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鯉のから揚げは外はサクサク、中はジューシーでワインにも合います

ちなみに、私はよく付け合わせででてくるドイツ風ポテトサラダが大好物!(この上の写真の付け合わせの黄色い物体がポテトサラダ)

日本のポテトサラダと違って、ブイヨンとビネガーで味付けされていていくらでも食べられるので危険なのですが・・・・。

また、聞いた話によると、ドイツの北部にいくと、ポテトサラダも日本のようにマヨネーズ味になるのだとか。

北と南で文化が大分違うドイツですが、食べ物にもかなりいろいろな地域でご当地グルメがありそうです。

〇Weingut Krämerへの行き方

ヴュルツブルクの駅前バス乗り場から445番のObereisenheim, Mainfähre行きのバス終点で下車。

バス停から坂道を歩き、徒歩2~3分ほど。

※1日の運行本数が少ないので事前にバススケジュールを確認してください。

※また、毎年この時期にお魚ファンが押し寄せるようなので、レストランの予約は必須です。

私たちは相席でしたが、一緒に座った方との会話も楽しめたので良かったです。

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