祈りは届くのか?大切な人が突然いなくなるかもしれない時あなたはどうしますか

日本生活
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こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。

父が入院したと聞いてから一か月が経ちました。

この記事では、コロナ禍での緊急一時帰国から日本での毎日の生活、日本にいる家族と離れて暮らす葛藤、自分の将来などの思考を交えながらつらつらと書いて行こうと思います。

また、記事の内容はすべて私が経験し、思った事の実体験を書いていますが、家族に闘病中の方がいる場合や、介護で辛い方はこの記事を読んで辛いことを思い出すかもしれませんので初めにお伝えしておきます。

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虫の知らせはある?健康だけが取り柄のような父が突然入院してしまった

あなたはスピリチュアル、オカルト、宗教的なものを信じますか?

この記事は、宗教的に〇〇だから~といった内容のものではありません。

ただ、私は結構スピリチュアルなもの、人の気や流れ、風水、開運学?とでも言いましょうか・・・そういったものには興味があり、信仰熱心に○○を信じている!という人間ではありませんが、世界には人間の目に見えないチカラのようなモノはあるのではないかと信じている部分はあります。

また、「宗教」と言うとひいてしまう方もいるかと思いますが、日本には古来から「見えないチカラ」を信じる文化が根付いていると言って良いでしょう。

例えば、神社でのお参り、困った時の神頼み、受験前、出産前にお守りを買ってみる、等の日常に根付いたちょっとした事を想像してみるとしっくりくるのではないでしょうか。

実は今年に入ってから、ドイツではずっとロックダウンが続き、いつも自炊していたのですが、私がキッチンに立つと、亡くなった家族や友人の事を思い出すことがありました。

例えば、野菜を切りながら「あ~おばあちゃんの○○はこんな味だったな~」とか「じいちゃんは〇〇の話してたよな~」とか「私が小さい頃、母が入院した時に父がこんなオムレツ作ってくれたよなあ~(父はまだ生きていますが)」とか、「心臓発作で亡くなった友達とよくあのバーへ飲みに行って、その時のレモンがこんな形だったよなあ」とか。

私は、日本の家族とそんなに頻繁に連絡を取り合いません。

これは、私が両親の家を出てからの慣習?のようなモノで、特段の用事が無いとき以外はメールもしないのが我が家流。

「知らせが無いのはいい知らせ」と言う、毎週家族に会ったりスカイプしたりしているドイツ人のはねうさ夫には全く想像もつかない事のようで驚かれます。

ですので、最近家族の事を思い出すことが多かったため、ドイツも春らしくなってきて、毎日「ベアラオホ」の虜になっていたので、母にベアラオホの写真を送ってみようとひらめきました。

ベアラオホについて熱く語る私・・・(笑)

すると母が、「お父さんが具合が悪いので病院へ連れて行きます(だからまたね)」と返ってきました。

「お父さんが具合が悪い?」

父は子供のころから元気・健康が自慢で、学校では皆勤賞、会社勤めの時もリンゴの木から落ちてろっ骨を折った時以外は(おいおいw)病欠はしたことのない、絵にかいたような健康が取り柄の人間代表!のような人だったので、「ん?」と感じました。

私の予感は的中し、父は病院で診てもらってそのまま即日入院となってしまいました。

今思うと、最近頻繁に家族の事を思い出すようになったのは、「虫の知らせ」だったのかもしれません。

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日本にいる家族が病気やケガで突然入院してしまったら?!事前に自分ができる事をまとめておこう

母と毎日電話で話す日が続きました。

母の話し方からは、あまりシリアスな雰囲気は伝わらなかったので、「入院したけど回復しそうかな?」とその時の直感で思いましたが、母と話した翌日に内容や言葉をよ~~く咀嚼して考えてみたら「父は結構ヤバいんじゃ?」と考えるようになりました。

今考えると、母はかなり気丈にふるまっていたのだと思います。

母が言ったいくつかのキーワードを考え、調べるうちに「日本へ一時帰国するべきかどうか?」という葛藤に追い込まれました。

父が入院した同じ週に仕事でトラブルがあり、かなりの時間を仕事に費やしていた事や、忙しくて日本への入国情報を追えていなかったのですが、父が入院してしまったと聞いてからよく眠れない毎日が続きました。

入院してから4日後、検査の結果が出て悪性リンパ腫の疑いがあるので専門家がいる病院へ転送となる旨と、実は以前に本人の自覚症状のない心筋梗塞を患っていたことが心電図から判明したと連絡を受けました。

父は病院へ行く1か月前程から原因不明の熱が出たり下がったりしていて、最後はほとんど食事はできず、歩くこともままならず、声もかすれていたそうです。

「コロナ禍だから発熱のある人は診てもらえない」と言い続けていたそうで(勝手な思い込みは怖い)、体調が悪くなってからかなり長い間我慢して病院へ行ったようです。

血液のがんな上に心臓もヤバい・・・><(というか自覚症状のない心筋梗塞があることに驚いて色々と調べてしまいました)

この時に「日本へ行こう」と決意しました。

因みに、はねうさ家では、結婚してドイツへ移住する時に、はねうさ夫と約束していたことがあります。

それは、私が必ず1年に最低1回は日本へ一時帰国する機会を作る事と、私の家族に緊急事態があったときには、私の貯金や資金で足りない分を夫がサポートする事です。(日本に居たら辞めなくても良かった仕事を辞めて全く言葉のわからない国へ行ったという理由から)

今回の一時帰国は、父に会えるかどうかわかりませんでしたが(コロナ禍で病院の面会は家族でも禁止されている為)、ここままドイツに居てもモヤモヤしてしまう事、1人になっている母の手伝いや心的ストレスを緩和してあげたい事があり、スーパーでHARIBOなどをサクっとお土産として購入し、身軽に荷作りして、すぐに航空券を予約しました。

父の病気は今まで誰も気づかず、かなり体調が悪くなってからの緊急入院となってしまったので、自分の気持ちだけが焦っているような感覚でしたが、良くある災害時の「防災パック一式」のような感じで緊急時に迅速に行動できるように今後の事や、他の家族に何かあった時に備えて普段から準備をしておいた方が良いな、と感じています。

ちなみに、眠れなかったので睡眠導入効果があるお茶をドイツから大量に持参してきましたw

始めは漢方のようなハーブと甘い香りがして飲みにくいな・・・と感じましたが、今では美味しく頂いていますw

メラトニンは化学化合物ではなく、動植物や微生物に存在するある種のホルモンで、日本でも2020年に「メラトベル」という商品名で「小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善」の処方箋医薬品適応として承認されている、割と安心・安全な成分です。

よく眠れますよ。寝つきが悪い方にもおすすめ!

参照:dm.de

日本へ入国するも精神的につらかった3日間の強制隔離

4月後半に、私は成田空港へ無事降り立ちました。

フライトもスムーズで、入国も思った以上にスムーズに完了し、隔離場所のホテルへ移動し、部屋でパソコンをセットアップしてテレビをつけてお弁当を食べていました。

父の事は心配でしたが、久しぶりの1人時間!日本のテレビも見放題!(笑)

お風呂にでもゆっくり入ってリラックスしようかな・・・と思い、母にメッセージを送ってみると、電話がかかってきました。

なぜか母の携帯から弟がかけてきて、「父の状態が非常に良くない」、「昨日医師から連絡があり話を聞いてきた、このままではゴールデンウィーク明けまでもたないかもしれないと言われた」、「父の延命治療をするかどうか家族で話し合ってくれと」・・・「はねうさぎはどうしたい?」

という内容でした。

延命治療・・・・・・・・

涙が出ました。

今思うと、母はあの時、とてもじゃないけど私に電話で説明できる心境ではなかったんだな・・・と思います。

また、隔離に関して家族からは、「日本政府に問い合わせて緊急事態だから隔離免除はされないのか聞いて欲しい」とも言われました。

自分の中では最速で日本へ来たつもりだけど、「父の死に目に間に会えないかもしれない・・・」と思うと、とにかく悲しく、その日は全く眠ることができませんでした。(メラトニンの睡眠お茶の効果叶わず)

日本を離れて海外で暮らすことを決めたのだから、親の死に目に会えないかもしれないことはは百も承知で覚悟をして生活しているわけですが、幼い頃の父との思い出などが蘇ってきて涙が出てきました。

また、翌日、隔離免除があるのかどうか成田空港の検疫所に泣きながら電話で問い合わせたのですが、日本では異変種流行地域から入国した人の3日間の強制隔離の免除は不可能とのことでした。

強制隔離の後の11日間(自主隔離も含めて合計14日間の自粛が求められているので)の間で、病院側や医師の判断で訪問や面会が許可されれば、それは病院側の方針に任せます、と言われました。

毎回、日本への一時帰国は楽しみにしている事ばかりでしたが、今回は複雑な気持ちでした。

久しぶりに日本へ降り立った!というウキウキした気分もある一方で、父のことは勿論ですが、1人で家にいる母の事も心配でした。

今思うと、昨年11月に強行突破?で一時帰国してなんとか短い時間でも元気な両親に会うことができて本当に良かったと思っています。

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家族は祈るしかできない?祈りは患者へ通じるのか

© haneusagi.com

コロナ禍では、新型コロナウイルスに感染した、しないに関係なく、病院での院内感染やクラスター予防対策として、入院患者さんへの面会を完全に中止している病院が多いです。

私の父のケースでは、始めに診てもらった病院では対応の限界があるという事で、悪性リンパ腫の専門家がいるという大きな病院へ転院となったのですが、こちらでも家族でさえ(配偶者、子供でも)面会が許可されていません。

このような状況の中、家族はもちろんの事、患者さん本人も寂しい思いをしている事と思います。

「病は気から」ではありませんが、患者さん本人の気力がないと、回復にかかる時間も違ってくると看護師さんからも言われました。

こんな時に家族にできる事は祈る事しかありません。

私だけでなく、人は誰しも自分や誰かほかの人のために祈った経験はあることでしょう。

父が入院してしまった事を心配してくれている友人がいて、彼女がわざわざ私と家族のために高畑不動尊へ行って、お不動様および色々な仏様に対して願いが成就するように祈る護摩祈祷をしてくれました(こんな友達がいる私は本当に恵まれています、感謝しかありません!)。

彼女自身も病気で入院治療した経験があり、こんなメッセージをいただきました。

「私は自分が具合が悪い時は、神仏に祈る余裕もなかったから、祈るのは家族や周りの人の役目だと思う。 ちょっと古いアメリカの研究で、祈ってもらったグループの患者さんたちは、祈ってもらわなかったグループに比べて、痛みが減るだか、具合が良くなったか、だかの比較研究の結果が出ていたんだよ。 だから、祈りはたぶん何らかの作用があるらしいです。」

調べてみると、自分の為でなく、他の人々の為の祈りには、大きな効果がある事が実験で認められているということです。

例えば、アメリカ全土からガン患者400名を無作為に選び、そのうちの半数の200名の患者に対して、同じくアメリカ全土から無作為に選ばれた人たちから一年間毎日、病気の回復を祈ってもらいます。

一方で、残り半数の200名の患者に対しては一年間何もせずにいた場合、「誰かに祈ってもらった患者200名」と「何もしなかった200名」で、一年後にどのような違いが出るのかを検証する。と言うモノで、「誰かに祈ってもらった患者200名」は、病状が良くなったり、病状悪化の進みが遅くなったことに対し、「何もしなかった200名」の病状には、目立った変化はなかった、という実験結果が出たというものです。

アメリカで同様の実験が多く行われており、祈りには何らかの効果があるという事です。

実は母にはこの話はしていないのですが、母は毎日神棚にお参りしてますし、何度か一緒に私が結婚式を挙げた神社まで行ってお参りしています。

祈りが通じたのかどうかは「信じるも八卦信じないも八卦」ではありますが、医師や看護師さんの計らいで、父に2回会う事ができました。

始め、父は私を認識することができず「誰?」と言われた時は非常にショックでしたが、コロナで暫く会っていなかったし、「はねうさぎはドイツにいるもの」と思っていたのではないかと思うので、家族に貢献して徐々に自分の存在感をアピールしたいと思いますw

近年のがん治療は新薬の開発や、治療法の確立などのおかげで「不治の病」ではなくなっています。

また、インターネットで色々な情報を得られるのも、家族にとっては不安の解消や、覚悟する要素にもなり得ます。

まだ父の化学療法は始まったばかりですが、父が退院して以前のような日常生活に少しでも近い生活を送れるように、私も毎日神棚に祈っています。

今回、父が突然入院してしまった事で、今まで自分の知らなかった事を調べることによって新しい知識が増え、周囲の方々の温かい言葉、友人で同じような経験がある人達から励ましや体験談を聞いて、何となく他人事だった「家族の病気」「家族の介護」という言葉が身近になった事は、これからの自分の未来に対しても色々と考えるきっかけとなりました。

今後、父がどうなるかはわかりませんが、できるだけネガティブに考えることなく前向きに生活していきたいと考えています。

信じる者は救われる?(笑)私は祈りますよー!

実は、ドイツを出発する時に、喪服をスーツケースに入れるか悩んだのですが、あまりにもネガティブすぎるので「父を信じて喪服はやめよう」と思い、喪服は持ってきませんでした・・・持ってこなくて良かったし、父にはもう少し頑張って少しでも長生きしてほしいです。

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コメント

  1. 匿名 より:

    はねうささん
    ワイズで沢山助けていただいたものです。
    祈りは必ず届くと私は思います。
    そしてご家族皆様も大切な、
    はねうささんが遠い地ではなく、
    一緒にいてくれることに
    安堵もあると思います。

    やはり中々外国にいる子供には、ありのままは伝えにくいようです。
    一生懸命その地で頑張ってるだけでも
    誇りで心配かけたくないからだそうです。
    だからはねうさんの気づきからの行動、
    とても皆さん嬉しかったと思います。

    ご主人もドイツで大切なはねうささんに、そっくりなお父様の事、とてもご心配されてますよね、心配かけちゃダメだなんて、
    思わずに、はねうささんが日本のご家族に甘えれない部分は、遠くてもあまえれますように。
    私文章がダラダラで句読点も苦手で、
    読みづらくてすみません。

    はねうささんの綴る文とても大好きです。

    私もはねうささんと同じように、
    祈りは届くと思っています。

    はねうささんや、はねうささんの
    大事な方達皆さんが
    健やかに過ごせますように。

    • はねうさぎ はねうさぎ より:

      コメントありがとうございます。
      カメさん、でしょうか?!(お名前違っていたらすみません)
      いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。また、温かいお言葉ありがとうございます。
      母から、「ドイツへ移住する時に、『それは親の死に目に会えないかもしれないっていう事だよ?』と聞いた時に
      はねうさぎが『その覚悟はできている』と言ったから、お父さんの事は知らせないでおこうかとも思ったけど、やっぱり実の父親の事だから話すことにした」と言われました。
      一緒にいれば父と言い合いばかりしている母ですが、いざ居なくなるとショックなんだなあ・・・と実感しています。
      両親は同じ歳で、父だけでなく母も高齢になってきているので、できるだけ親孝行できる事をやってドイツへ戻ろうと思います。

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